68億円の調達ラウンド
Visa、PayPal、American Express(アメリカン・エキスプレス)、Citiグループなどの金融企業は7日、ブロックチェーン情報企業TRM LabsのシリーズB調達ラウンドに参加し、計68億円出資したことがわかった。
シリーズBを主導したのは、著名VCのTiger Globalで、ほかにAmerican Express、Visa、PayPal Ventures、Citigroup、Block(元スクエア)、DRW Venture Capital、Jump Capital、Blockchain Capitalなども参加。また、コインベースのCOOやSnowflake(データクラウド企業)のCEOなどの個人投資家も出資したという。
米サンフランシスコを拠点とするTRM Labsはブロックチェーン分析・監視技術を開発する企業で、米国版FTXやCircleなどの仮想通貨企業が資金洗浄対策などのコンプライアンス措置として利用している。
Block(元スクエア)でビットコインDEXの事業を率いるMike Brock氏は今回の出資について、「TRM Labsがフォーカスする事業であるリスク管理とコンプライアンスは、金融機関やブロックチェーン基盤の企業、政府がクリプトを金融界に導入するための不可欠な要素だ」とコメントした。
VisaとPayPalは6月にも、上記にあったBlockchain Capital(最も歴史の長い仮想通貨VCの一つ)が新たに立ち上げたNFTやDeFi分野の投資ファンドの資金調達に参加。当時は、VisaとPayPalのほか、年金基金や大学基金などの機関投資家も参加し、計330億円相当の資金が調達された。
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