米選挙でNFTを活用
米アリゾナ州の上院議員に立候補している共和党のBlake Masters氏は、選挙資金を寄付してくれた人々へ限定NFT(非代替性トークン)を贈ることを発表した。
NFTにするのは、PayPalの共同創設者Peter Thiel氏と共に出版した『Zero to One』という書籍の表紙の原案。1人につき5,800ドル(約66万円)を支援した人々に対し、最大99名までNFTを贈る。NFT保有者には他にも特典を用意しているという。
Announcing the Zero to One origins NFT
— Blake Masters (@bgmasters) December 27, 2021
Only 99 will be minted. Owners get exclusive access to parties with me and Peter, a private Discord group, & more.
Own this piece of Zero to One history with a $5,800 donation to my U.S. Senate campaign. 🇺🇸🥂🚀📈https://t.co/bXCDpVEEak pic.twitter.com/RpBAgus5kV
Masters氏は暗号資産(仮想通貨)肯定派としても知られる。今年9月には、米政府はビットコイン(BTC)を戦略的に保有するべきだと主張。中国が仮想通貨を禁止したことを受け、米国は反対のことをしようと自論を展開し、選挙資金の寄付をビットコインでも受け付けるとも述べた。
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上記のツイートのコメント欄では、ビットコイン(BTC)かイーサリアム(ETH)で寄付することもできるかとの質問に「可能」と回答。NFTの発行にどのブロックチェーンを使うのかという質問には、「イーサリアムかソラナ(SOL)のブロックチェーンを検討している」と説明したが、質問者に逆に意見を求めるなど、まだ決まっていないようだ。
他には、NFTが欲しいという国外の人に対し、法律の規制により今回のNFTの配布は米国民のみを対象にすると回答している。
NFTの保有者には他にも、著者2名のサイン入りのハードカバーがもらえたり、2022年開催予定のパーティに招待されたり、Discordにアクセスできたりする特典を付与する計画だ。
書籍について
『Zero to One』は2014年に『ニューヨークタイムズ』のベストセラーランキングで1位に選ばれており、世界で約400万部を販売。日本語版の本のタイトルは「君はゼロから何が生み出せるか」である。
2012年にPayPalの共同創設者のThiel氏がスタンフォード・ロー・スクールでスタートアップに関する授業を行なった時、Masters氏は生徒だった。この書籍は、Masters氏が講義でThiel氏から学んだ内容を書き留めたノートをもとにしている。
本を出版する際、最初に考案された表紙のデザインが上記ツイートの画像。今回NFTにするのはこの表紙だが、最終的に出版社から販売された本の表紙は別のデザインだ。
Masters氏は「今回のNFTには、資金を調達する意味もあるが、本の歴史を知って欲しいという目的もある。ゼロから何が生み出せるかという考えは、米国を破壊から救えるかもしれない」と説明している。
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