はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムL2ソリューションArbitrum、取引の一時停止を報告

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Arbitrumがバグによる取引停止を報告

イーサリアム(ETH)のレイヤー2ネットワークArbitrum(アービトラム)は10日、バグにより45分間の取引停止が発生したことを報告した。なお、現在は復旧している。

アービトラムを開発する、米プリンストン大学のチーム主体の開発企業Offchain Labsは、ネットワーク上の資産にリスクはないと説明。また、アービトラムはまだベータ版の段階であり、ネットワークの安定性が最も強化されるのは、完全に分散化された後のことになるとも注記した。

レイヤー2(L2)とは

「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。

▶️仮想通貨用語集

Offchain Labsによると、今回の取引停止は、ネットワーク障害ではなくシーケンサーのハードウェア障害だったという。シーケンサーは、イーサリアムの処理能力を向上させる、スケーリングソリューションの一環としてオフチェーンで取引処理を行うものだ。

取引停止と復旧の経緯

今回、バグによりシーケンサーが停止し、通常そのような場合はバックアップのシーケンサーが動作するところ、ソフトウェアのアップグレード中であったため、この予備機能も有効にならず、取引が一時停止したという。

Offchain Labsは、アービトラムは、万が一シーケンサーが長時間にわたって故障した場合も、イーサリアムを使って取引を処理できるように設計されていることを強調している。

復旧にあたっては、オフラインになる前にシーケンサーで確認されたすべてのトランザクションが保存され、再度エラーが起こらないように慎重に実施された。

急成長中のアービトラム

アービトラムは、NFT(非代替性トークン)やDeFiの利用増加によって高騰するイーサリアムのガス代などの課題を改善するため開発された、レイヤー2ソリューションである。

7日時点で、アービトラムへの預け入れ総額「Total Value Locked(TVL)」は約26億ドル(約3,000億円)。レイヤー2についてのデータを提供するL2BEATによれば、現在イーサリアムL2市場TVLの約47%を占める主要プロジェクトになっている。

レイヤー2の中でも人気が集まっている理由としては、技術移行コストの低さ、ガス代(手数料の安さ)、オープンなエコシステムが挙げられるところだ。

アービトラムは、2021年9月にメインネットをローンチ。一般公開前に400以上のDeFiプロジェクトがネットワークに参加し、ローンチ時にはすでに数十のプロジェクトがオンラインになっていた。そこで、ユーザーはそのエコシステムの中でDEX(分散型取引所)やレンディングプロトコルなどを用いて、様々な操作を行うことが可能。

特に、ユーザーがイーサリアムやネイティブトークン「NYAN」を提供することで、非常な高利回りを得ることができるDeFiサービス「ArbiNYAN」が呼び水になっていた。

関連イーサリアムL2ソリューションの「Arbitrum」、運用資産が2日で約10倍に

Offchain Labsは昨年8月、シリーズBラウンドで1.2億ドル(約139億円)の資金を調達したことを発表していた。Lightspeed Venture Partnersが主導したもので、他にもPolychain Capital、Pantera Capital、Alameda Research、著名投資家のMark Cuban氏らが参加した。

この際、Offchain LabsのSteven Goldfeder CEOは、次のようにコメントしている。

世界中の開発者からの絶大な支持は、フィンテックとDeFiの世界を融合させるという私達の使命を裏付けるものだ。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/29 土曜日
10:45
ブラックロックのビットコインETFを保有、トランプ大統領の息子が顧問の米上場企業
米ドミナリ・ホールディングス社がビットコイン保有戦略を開始し、ブラックロックのETFを購入。機関投資家の仮想通貨投資最新動向は。
10:00
欧州保険・年金機構(EIOPA)、保険会社が仮想通貨を100%裏付ける義務提案
EIOPAが保険会社の仮想通貨保有に100%の資本要件を提案。高リスクに対応するためとしている。欧州では特にルクセンブルクで保険会社の仮想通貨エクスポージャーが確認されている。 。
09:30
SEC、イーロン率いる政府効率化省(DOGE)と連携開始
米証券取引委員会(SEC)がイーロン・マスク氏の政府効率化省(DOGE)との連携を開始。トランプ政権下での規制機関改革と仮想通貨政策転換の最新動向を解説。
08:30
ビットコイン80万円下落、BTCメジャーSQ通過で需給悪化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で一時80万円の下落となった。アルトコイン市場も、ビットコインの急落に連動するかたちでほぼ全面安の展開となった。
07:45
トランプ大統領、仮想通貨取引所BitMEXの共同創設者3名に恩赦
トランプ大統領は、アーサー・ヘイズ氏ら仮想通貨取引所BitMEXの3名の共同創設者に恩赦を与えたことがわかった。同氏らは、意図的にマネーロンダリング対策を導入せず銀行秘密法に違反したと告発されていた。
07:15
アバランチ現物ETF、米グレースケールも申請
VanEckの後に申請 米ナスダックは3月27日、グレースケールのアバランチ(AVAX)現物ETFに関する19b-4申請書を米証券取引委員会(SEC)に提出した。この申請は、既…
07:02
ブラジル政府高官「ビットコイン準備金は国の繁栄に不可欠」
ブラジル副大統領首席補佐官がビットコインを「デジタルゴールド」と評価し、国際準備金の5%をビットコインに投資する法案を支持する。
06:40
イーロン・マスク氏、人工知能開発のXAIがX社を買収と発表 企業価値16兆円超の巨大統合に
イーロン・マスク氏が率いるAI企業XAIが旧ツイッター社X社を全株式交換で買収。XAIを800億ドル、X社を330億ドルと評価する統合により、AIとソーシャルメディアの融合を目指す。
06:15
Bybitハッカー、40億円相当のイーサリアムを売却 ETH価格は前日比6%安
Bybitハッキング犯による40億規模のイーサリアム大量売却が仮想通貨に影響。ETHが前日比-6.3%。
03/28 金曜日
13:15
イーサリアム「ペクトラ」の実装日が4月30日と仮決定、次期「フサカ」の動向は?
カオスつうかイーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ氏が「ペクトラ」アップグレードの実装日を4月30日と仮決定。次期開発に関しても進捗が確認された。
11:30
米司法省、ハマス関連の仮想通貨約3000万円を押収 資金調達を阻止
米司法省が、イスラム系組織ハマスからUSDTなどの仮想通貨を20万ドル相当押収した。ハマスは仮想通貨による寄付募集やマネロンを行っていたとみられる。
10:50
リップル社、アフリカの決済企業Chipper Cashと提携
リップル社は、アフリカの決済企業Chipper Cashとパートナーシップを締結。仮想通貨を活用するリップルペイメントを導入し、アフリカにおける国際送金の速さやコスト効率を向上させる。
10:45
トランプ指名のアトキンス氏が仮想通貨規制方針示す SEC委員長指名公聴会で
米上院銀行委員会が、次期SEC委員長候補ポール・アトキンス氏の公聴会を開催した。ウォーレン議員が利益相反の可能性を追及した他、仮想通貨関連の議題も俎上に上った。
10:10
米政府、12億円相当のビットコイン移動 戦略的準備金に向けた準備か
トランプ大統領の大統領令に基づき、タイの犯罪組織から押収された846万ドル相当のビットコインが米政府によって移動されたことが観測された。
09:35
フランス国有投資銀行、40億円規模の仮想通貨ファンドを設立
2700万ドルのトークンファンド フランス国有投資銀行Bpifranceが3月27日、仮想通貨およびブロックチェーン分野における新たな投資戦略を発表した。仏国内のデジタル資産エ…

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧