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FOMC通過も「相場の不確実性」払拭されず、仮想通貨市場など一転して売り優勢

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

22年1月のFOMC終了

米連邦公開市場委員会(FOMC)を経た連邦準備制度理事会(FRB)は日本時間4時頃、政策金利を「まもなく引き上げるのが適切」とする声明を発表。その後パウエルFRB議長の記者会見が行われた。

FOMC通過によるアク抜け期待などから米株式市場、暗号資産(仮想通貨)市場ともに反発していたが、記者会見の質疑応答を経て、「利上げ回数と利上げ幅」における不確実性を嫌気された。一縷の望みで淡い期待を抱いていた市場を失望させた、と言い換えることもできそうだ。

パウエル議長は、約40年ぶりの水準に高止まりするCPI(米消費者物価指数)などを念頭に、インフレーション・物価上昇圧力の抑制に努める姿勢を強調。FOMC会合ごとの利上げの可能性も排除しなかった。FRBは次回FOMC開催の3月初旬までにテーパリング(量的緩和縮小)を終えた上、金利を引き上げる方針を明確にしている。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、経済下支えのための異例の金融緩和策が導入されてから早2年近くが経過した。官製相場の恩恵を受けて、高騰してきた株式市場や暗号資産(仮想通貨)市場などのリスク資産は、重大な岐路に立たされている。

過剰流動性を生み出した緩和マネーの巻き戻しのほか、金利上昇は企業の将来のキャッシュフローの現在価値が大きく低下することになるため、金融引き締め局面では割高感の意識されやすいグロースセクターを中心に売りが先行する傾向にある。

また昨今では、ウクライナ情勢を巡り、ロシアと欧米の対立が先鋭化。軍事的緊張が高まっていることも市場心理に影を落としている。

アーサー・ヘイズの見立て

大手デリバティブ(金融派生商品)取引所BitMEXのアーサー・ヘイズ元CEOは25日、「Bottomless(底無し)」のタイトルで金融市場の分析記事を掲載。

暗号資産(仮想通貨)市場について「地球上で最後の”自由市場”となり得る」と評した上、地合い悪化の影響から昨年の最安値である1BTC=28,500ドル、1ETH=1,700ドルがリテストされるまでは、「底値だと思わない」と指摘。

この水準が維持できなければ、ビットコイン(BTC)は20,000〜28,500ドル、イーサリアム(ETH)は、1,300〜1,700ドルまで、大規模ロスカット(清算)を伴うオーバーシュートが起こり得ると警鐘を鳴らした。

20,000ドルは仮想通貨バブルの真っ只中にあった2017年12月のBTCの最高値であり、1,300ドルは同時期(2018年1月)のETHの最高値である。

アーサー・ヘイズ氏はBTC価格が1万ドル前後を推移していた19年9月、QE4(量的緩和)の可能性を指摘。当時の最高値1BTC=20,000ドルの再来を予言していた。

関連:コロナで変わる金融市場、ビットコイン最大のチャンスに=BitMEXアーサーCEO

ビットコイン市況

ビットコイン価格は、大幅下落後の値ごろ感とFOMC起点のアク抜け期待などから32,933ドルから38,960ドルまで反発したが、パウエル議長の記者会見を受け、一転して売り優勢に。前日比-1.69%の413万円(36,000ドル)まで下落した。

BTC/USD日足

デリバティブ(金融派生商品)市場では、週初めまでに8億​​5400万ドル以上が清算されていたが、過去の相場と比較するとロスカットされた建玉量が不十分だとして、相場の急変動、及びフラッシュ・クラッシュを警戒する声もある。

Arcane Research

2021年5月は、雪崩式にロスカットが発生して暴落。市場全体で48億ドル相当が清算されている。 特にバイナンス先物市場では、依然として昨年5月比較で高い水準を維持しており気がかりだ。

バイナンス先物OI推移(bybt)

トークン価格下落が鮮明になるにつれ、Curve、Aave、Makerなどの主要DeFiプロトコルでも清算が確認されている。 預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」は、2,370億ドルから約2,000億ドルまで減少した。

ブルームバーグのインタビューに回答したデータ・トラッカーDappRadarのシニアデータアナリストであるPedro Herrera氏は、「弱気市場が長期化した場合、DeFiの冬が始まる可能性がある」とした。

発展途上で未熟な業界がゆえに、特に監査が不十分なプロトコルでは不備を突かれたハッキング被害や出口詐欺によるラグプルなども発生する。強気トレンドではリスクを凌駕するリターン期待で資金流入が相次いだが、弱気トレンドでは負の循環に陥りやすいとの指摘がある。

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