銀行も仮想通貨サービス提供か
ロシアのAnton Siluanov財務大臣は、Mikhail Mishustin首相への書簡の中で、禁止ではなく規制することで暗号資産(仮想通貨)を認可すべきだという財務省の考えを伝えた。現地メディア『Kommersant』が報じた。
仮想通貨取引サービスを提供する企業に登録制を導入することを提案し、銀行にも同様の認可を与えるべきだと主張。一方で、認可を得ていない事業者に罰則を設けるなど、規制を整備する必要があることも伝えている。
ロシアでは、中央銀行が同国における仮想通貨の取引やマイニングを禁止したい意向であるのに対し、政府はこれまでも禁止ではなく、規制をした上で仮想通貨を許可すべきだという立場を示してきた。政府の意向通り、規制が整備されて新しいルールが作られれば、仮想通貨も正式に金融資産として認められることになる。
財務省は、他の規制下の金融資産と同様、本人確認(KYC)やマネーロンダリング対策(AML)、税制等に関するルールを適用した上で、仮想通貨を認可したい意向だ。
Siluanov財務大臣によれば、ロシアは国民全体で2兆ルーブル相当(約3兆円)の仮想通貨を保有しているという。ブルームバーグが報じた「約23兆円」とする試算よりはかなり少なく、国民の全貯蓄に占める割合も少ない。しかし、マイニングや海外の取引所も登録制にして事業を認可したりすることで、追加の税収も見込めるとした。
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最近の動向
ロシアでは最近、仮想通貨規制を進める動きが加速している。中銀は支持していないとされているが、先月末には、規制に関するロードマップが作成されたことが分かった。
まだ最終決定ではないが、そのロードマップも仮想通貨を禁止するのではなく規制を整備する方針で、2022年末までの計画を立てた。
先月、政府と中銀の双方が合意した規制ルールを策定するよう求めたロシアのPutin大統領についても、特にマイニングの認可には前向きな姿勢であることが報じられている。