はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所FTX、インディーゲーム「Storybook Brawl」開発会社を買収

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FTX初のゲームスタジオ買収

大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは22日、デジタルカードゲーム「Storybook Brawl」の開発元である「Good Luck Games」の買収を発表した。Good Luck Gamesは、FTXのゲーム部門FTX Gamingに統合される。

FTX Gamingは、米国拠点の「FTX.US」が、先月22日にローンチしたばかりのゲームに特化した新部門。ゲームスタジオが開発するゲームに、ブロックチェーンやNFT(非代替性トークン)などの次世代技術を導入するためのソリューションを提供する。

関連:米国版FTX、NFT・ブロックチェーンゲームの新規事業をローンチ

FTX CEOの個人的体験も後押し

FTXのサム・バンクマン・フリードCEOは、Storybook Brawlゲームに魅了されているようだ。

Storybook Brawlは昨年の夏、Steamの早期アクセスで利用できるようになったのだが、プレイを止めることができなかった

フリード氏をはじめFTXの社員多数がゲームに没頭するほど楽しんでいる中、「ゲームと仮想通貨トランザクションの倫理的な統合の先駆けとなるチャンス」に気付いたという。

Web3ゲームをサポートするために忘れてはならないのは、単にNFT対応のゲームを構築するのではなく、まず最初にやるべきなのは「優れたゲームを構築することだ」とフリード氏は主張。

また、自身が惚れ込めるほどゲーム自体が面白いこと、信頼できる開発チームが同じビジョンを共有し、ともに働き支援するのを楽しめることが重要だと、フリード氏はコメントしている。

そしてStorybook Brawlがまさにそのゲームであり、「中学時代からの知り合い」である同ゲームの開発チームも、条件にぴったりだという。

Storybook Brawlと開発チーム

Storybook Brawlを開発するGood Luck Gamesは、カードゲームデザイナーと元プロプレーヤーからなる4人により、2019年に米ワシントン州で設立された。「マジック:ザ・ギャザリング」や「エルダー・スクロールズ」などの開発に携わったベテランのルイス・スコットバーガス氏(通称LSV)、プロチャンピオンからデザイナーに転身したマシュー・プレイス氏らが同社を率いている。

Good Luck GamesのCEOであるプレイス氏は、「ゲーム開発者とプレイヤーの両者が、ゲームの成功から恩恵をうけると同時に、当事者意識を感じられるようなチームにすること」を目指していたという。そして、FTXは同様の意識を持って、デジタル領域におけるモデル構築にあたっていると、同氏は指摘した。

Storybook Brawlは現在ベータ版で提供されているが、Steamプラットフォームのレビューでは数千のポジティブなコメントが見られる。モバイル版は今年の夏に発売予定で、今週、米サンフランシスコで開催されるGame Developers Conferenceで紹介される予定だという。

懐疑的なゲーマーを説得できるか

NFTをゲームに導入しようとしたゲーム会社は、これまでにも多数あったが、いずれもまだ成功には結びついていないようだ。

例えば、大手ゲーム企業ユービーアイソフト(Ubisoft)は昨年12月、NFTプラットフォーム「Ubisoft Quartz」のローンチを発表したが、ゲーマーからのボイコットや、社内スタッフからの反発を受けた。

関連:Ubisoft、NFTプラットフォームをローンチへ

このような状況に対し、FTX Gamingを率いるエイミー・ウー氏は、「一部のゲーマーがNFTに対してこれほど激しい反感を持っているとは予測できなかった。残念だが、興味深い現象だ」と語った。

パソコンゲームのゲーマーコミュニティは、仮想通貨マイナーからの多大な需要により、高度な演算処理を得意とするグラフィックカード(GPU)の価格急騰という事態に直面し、苦い思いをしてきた経緯がある。これがゲーマーがNFTやブロックチェーン技術のゲーム導入に拒否反応を示す要因の一つとなっているようだ。

FTXがStorybook Brawl開発チームとのコラボでゲーマーを魅了し、説得できるかが、今後、Web3ゲームの成功を左右する鍵となるかもしれない。

GPUマイニング

GPUマイニングとは、グラフィックボードを使用したマイニングのこと。仮想通貨の取引承認作業において使用できることから、GPUが多くのマイナーに使用されることとなった。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
14:00
ステーブルコインとは|市場規模・取引量・主要銘柄と規制の行方
ステーブルコインとは、価格が安定するよう設計されたデジタル通貨。本記事では仕組み・種類(USDT/USDC/JPYC等)・市場規模・リスク・将来性・国内での買い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
13:50
フィリピン当局、未登録取引所への取り締まり強化 コインベースなどアクセス遮断
フィリピン規制当局が無登録の海外仮想通貨取引所50社へのインターネットアクセス遮断を命じた。コインベースやジェミニも対象になっている。
13:20
ST市場効率化目指す、SBI新生銀行ら6社が新たな決済実証を開始 預金のトークン化で
SBI証券、大和証券、SBI新生銀行ら6社がトークン化預金DCJPYを利用したセキュリティトークンのDVP決済の実証に関する協業を開始した。
13:00
イオレ、仮想通貨レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約開始
東証グロース上場のイオレが暗号資産レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約を開始。年利8%〜、約1万円から利用可能。2026年1月下旬の正式リリースを予定し、事前登録者には4月まで13%の特別料率を適用する。
12:50
クシム、社名を「HODL 1」に変更 Web3・仮想通貨トレジャリー事業へ転換
東証スタンダード市場上場のクシムが社名を「HODL 1」に変更すると発表した。Web3・仮想通貨トレジャリー事業を中核とする企業へ転換。
12:25
国内衣料上場企業ANAP、15億円で109BTC追加購入
衣料品販売のANAPホールディングスが15億円で仮想通貨ビットコインを追加購入し、総保有量が1346BTCに達したと発表した。
11:37
中国環境省、環境管理にブロックチェーンなど先端技術を導入
中国生態環境部が12月25日、ブロックチェーン、AI、ビッグデータを環境管理に統合する方針を発表。全国炭素排出権取引市場ではデータ改ざん防止に既に活用。中国は仮想通貨を規制する一方、ブロックチェーン技術応用は国家レベルで積極推進。
10:36
パンテラ専門家の2026年仮想通貨12大予測 DAT企業統合や量子パニックなど
パンテラ・キャピタルのジェイ・ユー氏が2026年の仮想通貨業界12大予測を発表。AI技術の浸透、DAT企業の統合、トークン化ゴールドのRWA主役化、ステーブルコイン決済の拡大、量子コンピューターによるBTC懸念など、注目のトレンドを解説。
10:02
2025年仮想通貨デリバティブ市場レポート、取引高1300兆円突破=コイングラス
コイングラスが2025年の仮想通貨デリバティブ市場に関するレポートを公開。ETFやDAT企業などへの機関投資家による投資が加速したと分析している。
08:54
ビットコインの買い方をやさしく解説|初心者の不安を解消【図解】
ビットコインは500円から購入可能。スマホと本人確認書類があれば最短当日から取引開始できます。口座開設の手順、おすすめ取引所の比較、初心者が押さえるべき投資の心構えまで図解でわかりやすく解説。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧