気候変動に対応するビットコインマイニング企業、約650億円を調達

Crusoe Energyが約650億円を調達

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)マイニングなどを行うCrusoe Energy Systemsは21日、シリーズC資金調達ラウンドで、約650億円(5億500万ドル)を調達したことを発表した。

このラウンドは、気候変動テクノロジー関連のベンチャーキャピタル「G2 Venture Partners(G2VP)」が主導している。G2VPは、大規模産業を脱炭素化する技術を促進するという目標を持っており、今回の投資はこれに沿うものとなる。

また、SVB Capital、Sparkfund、Generate Capitalから約200億円(1億5,500万ドル)の信用枠も獲得した。

フレアガスをデータセンターに活用

Crusoe Energy Systems(以下、クルーソー)は、天然資源採掘にともない焼却処分される余剰ガス(フレアガス)を発電に活用し、AIやディープラーニング、仮想通貨マイニングなどを動かすためのソリューションを提供する企業だ。

クルーソーによる過去の見積もりによると、フレアガスをただ燃焼し続ける場合と、そのエネルギーをデーターセンターに活用する場合を比較すると、メタンガスを98%、CO2eを63%、一酸化炭素を95%削減できるという。

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フレアガスとは

石油の精製時に必然的に発生した余剰ガスを手軽に処理する仕組み。本来ならパイプラインなどを経由して、市場に出回るところ、供給に対する需要が追いつかない場合に保管コストを削減するためにガス・石油を直接燃やす行為を指す。

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G2 Venture PartnersのパートナーであるBen Kortlang氏は、「フレアガスの排出をなくすことは、気候変動の緩和に向けてすぐに実行可能であり、インパクトのある試みだ」として、次のように説明した。

クルーソーの技術は、余剰ガスを貴重なコンピューティング資源に変換する。フレアガスの排出緩和とデータセンター技術について調査した結果、規模や運用の卓越性、人材、ビジョン、環境基準への実証済みの取り組みにおいて、クルーソーが業界のリーダーであるという結論に達した。

今回の資金調達により、クルーソーは、フレアガス排出削減とデータセンターを組み合わせたプロジェクトをより大規模に展開していく予定だ。

また、炭素削減エネルギー源を利用した高性能コンピューティング(HPC)クラウドを迅速に立ち上げるためにも使うという。

この製品「CrusoeCloud™」は、人工知能研究、機械学習、シミュレーションなど様々な分野に応用することが可能な、クリーンエネルギーを用いた低コストのクラウドコンピューティング・ソリューションである。今年後半に一般にリリースされる見込みだ。

さらに、クルーソーは、現在157名の従業員を2022年末までに250名以上に拡大し、多くの職種にトップクラスの人材を確保したいと述べた。

再生可能エネルギーによるマイニング

仮想通貨マイニングについて炭素排出量削減に取り組む企業は増えている。

例えば、ブロックチェーンインフラ関連企業Blockstreamと決済企業ブロック(旧スクエア)は8日、太陽光発電でビットコインマイニングを行う施設の建設を開始したことを発表した。

太陽光発電の使用には米電気自動車大手テスラが協力。3社で協業し、再生可能エネルギーを100%使用して仮想通貨マイニングするプロジェクトを行っていく。

マイニングしたビットコインの数量や、プロジェクトのパフォーマンスなどをリアルタイムで一般公開予定だ。再生可能エネルギーと結びついたマイニングがクリーンエネルギーへの移行をどのように促進できるか示すことを目的の一つとしている。

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