エミレーツ航空がビットコイン決済導入へ
エミレーツ航空が支払い手段に暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を受け入れることがわかった。ブロックチェーン、メタバース、NFT(非代替性トークン)などのデジタルソリューションを取り入れる戦略も明かしている。
サウジアラビアのニュースメディア「ARAB NEWS」の11日付の報道によると、エミレーツ航空のAbdel Adel Ahmad Al Redha オペレーションチーフは、同社が決済手段としてビットコインを受け入れること、そして、公式ウェブサイトでNFTコレクションを販売する計画について語った。
エミレーツ航空は顧客とより早くフレキシブルにコネクトする戦略の一環として、ブロックチェーン、メタバース、仮想通貨などのデジタルソリューションを取り入れるという。同社は、航空記録の追跡用途でブロックチェーンを導入する計画を公表。別のアプローチとしてNFT(非代替性トークン)とメタバースプロジェクトを推進しているとして、以下のように述べている。
メタバースにより、運用、トレーニング、ウェブサイトでの販売、エクスペリエンスなど、プロセス全体をアプリケーションに移行できる。より重要なのはそれらがインタラクティブになることだ。
エミレーツ航空がビットコイン決済を受け入れることは、仮想通貨の採用促進の面で重要な進展となる。ビジネスインサイダーの「世界最大の航空会社、トップ20(2019年)」によると、エミレーツ航空は座席数:7825万5966、保有機数:271で12位にランクしている。
エミレーツ航空のデジタル戦略
エミレーツ航空は4月25日、業界有数の顧客体験を最先端のデジタル空間で展開するために、数十億円(数千万ドル)を投資する計画を発表していた。
プロジェクトの一環として、メタバースにおける特徴的なブランド体験の構築計画や、収集型・機能型NFTを発行するプランを示した。同社はさらに、メタバース、NFT、Web3(ウェブスリー)などの技術革新の拠点として、ドバイ国際博覧会跡地にあるエミレーツ館を再利用し、プロジェクト実現に向けて世界中から人材を獲得する意向を示していた。
エミレーツ航空が本拠を置くアラブ首長国連邦(UAE)は仮想通貨市場のグローバル・ハブを目指している。過去数カ月間で、ドバイとアブダビは30以上のライセンスを交付し、仮想通貨取引所の運営に必要な法案を成立させてきた。22年4月には、大手仮想通貨取引所クラーケンやバイナンス等が連邦ライセンスを取得していた。
関連:仮想通貨取引所バイナンス、UAE首都アブダビでもライセンス取得