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UST問題で混乱に見舞われた仮想通貨市場、近い内の底入れも期待できるか|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

5/7〜13日の仮想通貨相場

5/7〜13日のビットコイン(BTC)対円相場も上値の重い展開を繰り広げ、5月13日正午時点では400万円を割り込み、370万円台で推移している。

暗号資産(仮想通貨)市場は今週、TerraUSD(UST)のディペッグ(1UST=1USDのペッグが外れる現象)を端に発するLUNA相場急落とその余波の影響で混乱に見舞われている。

ただでさえ、4月の米消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)の発表を控え、市場が金融政策の先行きのヒントを得ようと警戒心を強める中、週末からのLUNA相場下落と世界の株式市場の下落がBTC相場の重石となり、BTCは週明けから下値を模索する展開を繰り広げ、400万円割れを試した。

週央に差し掛かり、相場は節目3万ドル水準となる400万円近辺で下げ止まったが、米CPIの発表を控え様子見ムードが広がると、結果が市場予想を上回る一方で概ね前月から低下したことで思惑が錯綜。結果的に月次コアCPIの上昇や、ドルテザー(USDT)のディペッグが嫌気され、BTCは下げ足を速めると、360万円付近まで下落し、対ドルで初めて前年安値を割り込んだ。

週後半にはUSDTの下落が一段と加速。しかし、市場に衝撃が走った一方で、速やかな反発やBTCへの逃避でBTC相場が反発すると、米PPIが頭打ちの兆しを見せ、380万円にタッチしている。


【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

米物価指標の落ち着きを期待していたが、米金融政策引き締め加速懸念を払拭するほどの結果ではなく、引き続き不透明感が残る結果となった。本稿執筆時点では、指標通過による材料出尽くし感も感じられるが、BTC対ドルは上昇チャネル下抜けから前年安値割れとなっており、今週の市場のムードは悪化する一方だった。

USTを巡る混乱も依然として尾を引いており、アクを抜き切る必要がありそうだ。

しかし、米国のCPIとPPIの頭打ちの兆しが確認されたことは、ある意味でプラスに受け止めている。5月の連邦公開市場委員会(FOMC)では50bpの利上げと6月からのバランスシート縮小が決定されており、来月からの物価には一層に下押し圧力がかかりそうだ。

こうした兆候が継続して確認されれば、追加の政策引き締めも行われることなく、市場のリスク選好度の回復が期待できるだろう。

BTC相場には、依然、下値余地があると指摘されるが、近いうちの底入れも期待できるだろう。と言うのも、ビットコインのPercent Supply in Profit(PSP:黒字コインの割合)を見ると、45%近くものBTCが現状含み損を抱えている。

これまで、同指標の50日移動平均が50%を割り込むと相場が底入れしてきており、オンチェーン分析から鑑みても、BTC相場の底入れは時間の問題と指摘される。

【第2図:BTC対円、PSPチャート(日次)】
出所:bitbank.cc、Glassnodeより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank markets公式サイト

前回のレポート:ビットコイン市場チャネル下限を割り込む 厳しい展開続く

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