はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ブロックチェーン分析企業Elliptic、無担保型ステーブルコインについて見解

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「規制当局の議論が加速するだろう」

ブロックチェーン分析企業のEllipticは14日、暗号資産(仮想通貨)と金融犯罪についての記事を発表。最近のUSTディペッグ騒動に関する見解も披露した。

Ellipticの政策・規制担当責任者David Carlisle氏は記事で、無担保型(アルゴリズム型)ステーブルコインについて「アルゴリズムを使用して、市場参加者にインセンティブを与えたり、供給を操作したりして、価格を保つもの」と説明している。

その上で、Carlisle氏は、次のように論じた。

しかし直近では、TerraのUSTアルゴリズム・ステーブルコインの失敗により、これらのアルゴリズムが常に有効であるとは限らないこと、特に極端な市場環境下ではそうであることが示された。

規制当局はすでに、ステーブルコインの消費者保護、市場行為、金融安定性へのリスクについて盛んに議論を行っているところだが、UST騒動がさらに議論に油を注ぐことになると思われる。

USTを巡る一連の騒動により、規制当局の動きが刺激されるだろうという見方だ。

ステーブルコインとは

ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

ステーブルコインのリスク

Carlisle氏は、国際的な規制機関である金融活動作業部会(FATF)が2020年に、リスクと結びつく可能性のあるステーブルコインの特徴として論じたことを紹介している。FATFは、以下の要素をステーブルコインのリスクとして挙げていた。

  • 匿名性
  • グローバルな展開と大量採用の可能性
  • レイヤー化

具体的には、「自己管理型(非ホスト型)ウォレットを使用したピアツーピア(P2P)取引による匿名性」、「社会や金融システムに迅速・大規模に採用される可能性のあるステーブルコインが金融システムにもたらすリスク」「犯罪収益を何層(レイヤー)かの形で安定的に保持しておくことに利用されるリスク」などに言及する形だ。

Carlisle氏は、こうした議論を紹介した上で、Ellipticの調査によると「マネーロンダリングにステーブルコインが使用されるケースは、実際には稀である」としている。

また、ステーブルコインは、ビットコインなど一定の検閲耐性を持つ仮想通貨と比べて、よりリスクを軽減できる機能を有していることが多いとも述べた。「ステーブルコインの取引は可逆的で、詐欺など犯罪が確認された場合、発行者が容易に資金を回収することができる」という。

規制を求める声高まる

Carlisle氏が指摘するように、各国政府機関の関係者も、USTディペッグ騒動を受けて、規制の必要性について改めて論じているところだ。

G7は19日、包括的な規制の迅速な策定・実施を進めるようFSB(金融安定理事会)に要請した。

また、仏中銀のフランソワ・ヴィルロワ・ド・ガロー総裁も、UST問題について「グローバルな規制が早急に必要であるという警鐘」として捉える必要があると発言し、仮想通貨を「適切な方法で規制、監督、相互運用」する必要性を訴えた。

関連G7、仮想通貨規制の迅速な策定を促す USTディペッグ騒動も背景に

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/04 木曜日
13:25
米コネチカット州がロビンフッドなど3社に停止命令、無免許でスポーツ賭博提供と主張
コネチカット州消費者保護局がロビンフッド、クリプトドットコム、カルシに無免許オンライン賭博運営の停止命令を発行した。3社は州法に違反してスポーツ賭博を提供しており、利用者の資金や情報にリスクをもたらしているという。
12:26
チャールズ・シュワブ、2026年前半に仮想通貨取引開始へ 既存取引所に手数料圧力か
米大手証券チャールズ・シュワブが2026年前半にビットコインとイーサリアムのスポット取引を開始。低手数料戦略で既存取引所に圧力か。バンガードやバンク・オブ・アメリカも参入し、ウォール街で仮想通貨の主流化が加速。
11:15
メタマスク、最大1万ドルの損失を補償する「トランザクション・シールド」開始 
仮想通貨ウォレット「メタマスク」が有料補償サービス「トランザクション・シールド」を開始。対象となる取引について月額9.99ドルで最大1万ドルの損失を補償する。
11:02
NTT Digital、仮想通貨ソラナのバリデータを運用開始
NTTドコモグループのNTT DigitalがSolanaバリデータ運用を開始。Dawn Labsが技術支援を担う。国内ではモブキャストHDもソラナ財団認定を取得するなど、企業参入が加速している。
10:45
三井物産デジタルAM、デジタル証券ファンドを早期償還
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券ファンド「日本橋・人形町」を早期償還し、当初予想3.0%を上回る年5.0%の利回りを達成。累計利益分配金は25億円を突破した。
10:30
「バイナンス・ジュニア」、キッズ向け仮想通貨口座導入 安全性に関する議論も
バイナンスが6~17歳向けの仮想通貨プログラム「バイナンス・ジュニア」を開始した。親の監督下でシンプルアーンによる資産運用などが可能となる。
10:26
イーサリアム保有企業購入量、ピークから80%急減 ビットワイズが指摘
ビットワイズの報告によると、イーサリアム保有企業の11月購入量は8月比81%減の37万ETHに急減。一方、ビットマイン社は12月に1.5億ドル相当を追加購入し、フサカアップグレードへの期待を示した。
10:00
スターテイルとソニーのソニューム、ステーブルコイン「USDSC」をローンチ
スターテイルは3日にソニーグループと共同で開発・運営するブロックチェーン「Soneium(ソニューム)」において、米ドルステーブルコイン「Startale USD(USDSC)」と報酬システム「STAR Points」をローンチしたことを発表した。
09:45
ビットコインが1万ドル反発、イーサリアム「フサカアップデート」好感で10万ドル視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは反発の勢いを強めている。ETHの「フサカ・アップデート」を好材料とし、2日に付けた8万3,000ドル台から1万ドルの上昇を見せた。
08:55
米SECが仮想通貨含む高レバレッジETFを阻止、3倍・5倍商品の審査停止を通告
米SECが株式や仮想通貨の日次リターンを3倍・5倍に増幅するETFの審査を停止した。プロシェアーズは3倍レバレッジ仮想通貨商品を含む複数の申請を取り下げている。
08:02
アンソロピックが来年IPO検討か、評価額3000億ドル超目指す=報道
AI企業アンソロピックが早ければ来年にもIPOを検討している。マイクロソフトとエヌビディアから合計150億ドルの出資確約を得ており、オープンAIと上場を競う。
07:35
DeFi保険サービス「Firelight」、XRPのステーキング機能をローンチ
DeFiの保険サービスを開発するFirelightは、Firelight Protocolをローンチ。まずは仮想通貨XRPをステーキングできる機能を提供する。
07:00
イーサリアム「フサカ」実装完了、レイヤー2取引手数料削減
仮想通貨イーサリアムの「フサカ」アップグレードが実施された。PeerDAS技術の導入によりバリデーターの処理負担が軽減され、レイヤー2の取引速度向上と手数料削減が実現。次期アップグレード「グラムステルダム」の準備も進行中だ。
06:35
フランクリン・テンプルトンもソラナETFを上場、ステーキング報酬を付与
米大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンがソラナETFをNYSEアーカに上場した。最大100%のステーキングで報酬を付与。コインベースが管理を担当。
06:10
ソラナスマホの独自仮想通貨「SKR」、来年1月発行予定 30%がエアドロップに
スマホ製造のソラナ・モバイルがネイティブトークンSKRを2026年1月に発行すると発表した。ローンチ時に30%がエアドロップされる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧