開発者がソリューションの統合可能に
ブロックチェーンノードのホスティングソリューションAnkr(ANKR)は3日、同銘柄のステーキングサービスやイールドファーミングを実装するためのソフトウェア開発キット(SDK)のリリースを発表した。
Ankrは、簡単かつ低価格な、ブロックチェーンノードのホスティングソリューションの提供を目的としたプロジェクト。2017年に始動し、クラウドサービスのマーケットプレイスを構築。開発者や企業ユーザーが、安価にブロックチェーン・ノードを運用することを可能にしている。
今回発表のSDKによって、ブロックチェーンの開発者側は、Ankrステーキング用のソリューションを(自分たちの)プロジェクトやプラットフォームに統合可能。統合後、ユーザーは仮想通貨のステーキング報酬を受け取りながら、代替資産(ステーキング証明トークン)を運用できる「流動的ステーキング(リキッド・ステーキング)」が行えるようになる形だ。
またAnkrは、SDKを使用することで、JavaScriptとTypeScriptを使用するプロジェクトへの実装を大幅にスピードアップできると説明している。
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記事執筆時点では、SDKが対応している暗号資産(仮想通貨)は、イーサリアム(ETH)、ポリゴン(MATIC)、ビルドアンドビルド(BNB)、ファントム(FTM)、アヴァランチ(AVAX)の5種類だ。
ステーキングとは
特定の仮想通貨を保有することで、その通貨のブロックチェーンネットワークを管理することに貢献し、対価として報酬を得る仕組み。厳密には、仮想通貨を保有するだけでなく、ネットワーク上に預け入れておく必要がある。
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ウォレットやWeb3ゲームとの統合を想定
Ankrは、SDKによってステーキングサービスを複数のユースケースと統合することが可能。プレスリリースでは、以下のサービスとの連携が想定されている。
- 仮想通貨ウォレット
- (その他の)DeFiプロトコル
- 伝統的な金融機関
- Web3ゲーム
なおSDK自体は、Ankrが用意したコードを、ブロックチェーン開発者が自分たちのサービスに導入し、フロントエンドを構築することで機能する形だ。
バックエンドでは、ステーキングソリューションがAnkr Stakingに接続しバリデーターにトークンを委託。ステーキング利用者がMetaMaskなどの独立したウォレットに請求する新しいリキッドステーキングトークンを作成する仕組みとなっている。
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