セルシウスの破産が影響か
ドイツの暗号資産(仮想通貨)取引所Nuri GmbH(旧名Bitwala)がベルリンで破産申請を行ったことが9日、確認された。ロイターなど複数の海外メディアが報じた。
同取引所は2015年に設立され、当初はビットコイン(BTC)を活用する銀行送金サービスとプリペイドデビッドカードの提供を業務としていた。その後2018年に仮想通貨を対象とした銀行業務を開始し、2021年に現在のNuriへの改名を行っている。
報道によると、Nuri社は続く仮想通貨市場の下落や、7月に起こった融資企業Celsius Network(セルシウスネットワーク)の破産が、同社の申請に繋がったと説明しているという。
なお、記事執筆時点では、Nuri社を利用していた顧客は、預け入れた預金にまだアクセスできる状態だ。
7月半ばに破産を申請
Nuri社が言及したセルシウスネットワークは、仮想通貨の融資を業務としていた企業。2022年3月30日時点では、仮想通貨・ローン・CELトークン(セルシウスの独自トークン)、マイニング資産、現金などの形で、約3兆円(220億ドル)以上の資産を保有していた。
だがテラ崩壊やstETH価格乖離による影響を経て、破産を申請した7月14日時点では約1,650億円(11億9,000万ドル)の赤字を抱える状態となっていた。
また、ある証券担保ローン企業(EquitiesFirstと報じられている)が(4億3,900万ドル)の債務を負っていることなども報じられている。