アバランチのBanffアップグレード、実装完了　サブネットのステーキングなど可能に

「エラスティック・サブネット」

高速ブロックチェーンのアバランチ（AVAX）は19日未明、Banffアップグレードの実装を完了した。

これにより、アバランチのサブネットでもステーキングおよびステーキングに伴うトークン報酬の受け取りなどが可能となる。

事実上のハードフォークを完了したことで、アバランチでは「エラスティック・バリデーション」機能を追加。サブネットのクリエイター（管理者）により高度な管理機能が提供される。

Banff, the latest version of AvalancheGo, is now live on #Avalanche Mainnet!

The successful activation of Banff completes the launch of Elastic Validation for Subnet creators 🏔 pic.twitter.com/ORNGXyr4Ty

— Avalanche 🔺 (@avalancheavax) October 18, 2022

また、今回のBanffアップグレードでは、サブネットにおいてもステーキングが可能となった。

エラスティックとは弾力性やしなやかさ、伸縮自在であることを意味するフレーズで、サブネットの規格を用途に応じてカスタマイズできる点から起因する。

サブネットはアバランチを基盤にするアプリ特有のブロックチェーン。サブネットはそれぞれ異なる用途とセキュリティーを持っており、独自のバリデーターを据えている。なお、サブネットのバリデーターになるためには、アバランチ・ネットワークのバリデーターを務める必要がある。

アバランチのサブネットでは、独自のカスタマイズ性を有することからKYCの義務化など、規制遵守も可能であるため、企業がコンプライアンスを保ちながら独自ブロックチェーンをローンチすることもできる。

既にアバランチノードを運用している場合、今後発表されるアクティベーション日までにAvalancheGo v1.9.0への更新が必要となる。

AVAXへの影響

アップグレードに際して、アバランチのネーティブトークンである暗号資産（仮想通貨）AVAXはアップグレード前後で価格が下落した。執筆時点では前日比-2%の下落を記録しており、時価総額ランキングでは18位に位置する。

出典：TradingView

アバランチはdApp（分散型アプリケーション）の構築に特化した高速L1ブロックチェーン。考案者は米国名門のコーネル大学のEmin Gün Sirer教授で、現在も同氏がトップを務めるAva Labsが開発やエコシステム支援を手がける。

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