ビットコインを押収
米司法省は7日、ダークウェブ「シルクロード」から盗まれた暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を約5万676BTC押収したことを発表した。
このビットコインは、James Zhong被告が2012年9月に有線通信不正行為を行って、シルクロードから違法に取得。昨年11月に法執行機関が押収していたことを今回発表した。
このビットコインは押収当時、4,900億円相当の価値があったが、現在の価値は1,500億円相当。昨年11月には司法省最大の仮想通貨押収事例となっていたが、現在は2番目の規模になっている。1番大きい規模の押収は、仮想通貨取引所Bitfinexからハッキングで不正流出したビットコインだ。
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2011年に開設されたシルクロードでは薬物の売買などが行われており、当局によって2013年に閉鎖された。ビットコインは売買の決済に使用されており、シルクロード自体からもビットコインは押収されている。
Zhong氏の罪は、複数のアカウントを作成して出金システムを悪用し、シルクロードからビットコインを盗んだこと。今回の発表によると、Zhong氏は4日に罪を認めたという。
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今回の発表でDamian Williams連邦検事は、以下のようにコメントした。
最新の仮想通貨追跡技術と従来の捜査を組み合わせ、法執行機関は犯罪利益の隠し場所を突き止めた。
今回の事例は、専門的な技術でどこにお金を隠されても、我々は追跡を止めないことを示している。
また、米内国歳入庁(IRS)で犯罪捜査を担当する特別捜査官Tyler Hatcher氏は以下のように述べている。
Zhong氏は巧みな方法でビットコインを盗み、複雑なトランザクションで不正な利益を隠そうとした。
我々は世界最高レベルの特別捜査官だ。サイバー空間であっても追跡を続け、これからも連邦検事らと協力して犯罪を追跡していく。