CoinPostで今最も読まれています

金融安定理事会EU部門と米ホワイトハウス、FTX危機を注視

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FSB欧州協議会、「緊急の注意を払う必要」

金融安定理事会(FSB)の欧州協議会は10日、ポルトガルで会合を開き、暗号資産(仮想通貨)によるリスクに対処するための政策についても議論した。仮想通貨規制を促進することなどを話し合っており、米仮想通貨取引所FTXの危機にも間接的に言及した。他に、米ホワイトハウスの報道官もFTXの状況を注視すると話している。

FSB欧州協議会は、次のように述べた。

最近の市場動向を踏まえ、分散型金融(DeFi)や取引プラットフォーム、さらに複数機能を統合した、いわゆるクリプト・コングロマリットや取引所については、緊急に規制上の注意を払う必要があることを確認した。

明言はしていないものの「最近の動向」という文言は、大手仮想通貨取引所FTXの流動性危機を踏まえたものとみられる。

関連仮想通貨市場に激震、アラメダショックとFTX騒動の動向まとめ

コングロマリットとは

複数企業の合併吸収などにより、多角的な事業を行うようになった複合企業。複合企業の中でも規模の大きなものを指すことが多い。

▶️仮想通貨用語集

規制について協議書を発行済

FSB欧州部門は、FSBが10月に発行した、国際的な仮想通貨規制枠組みについての協議書が、今後仮想通貨関連の活動から生じるリスクを特定、監視、対処するための枠組みを確立していく上で大きな一歩であるとしている。

FSBが提案する規制枠組みの最終決定後、それを効果的に施行するためには、さらに作業が必要であることにも合意した。

FSBは10月の協議書で、仮想通貨の発行者や、サービスプロバイダーなどは、それぞれの活動の規模、複雑さ、リスクに見合った運営管理を行い開示要件などに従う必要があると述べていた。

仮想通貨市場に対する規制・監督手法の包括性と、国際的な協調の向上を目指すとしている。

FSBは5月に崩壊した旧テラエコシステムのステーブルコインUSTにも言及。FSBが提案しているハイレベルな勧告を適用すれば、USTは基準に合格しなかったとも言及した。

FSBは協議書への意見を12月15日まで受け付けており、規制勧告の最終報告書は2023年夏に発行が予定されている。

ホワイトハウスもFTXの状況を注視

米大統領府も、FTXの経営危機と仮想通貨市場の活動を監視しているところだ。ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官は10日、記者会見で次のように説明した。

バイデン政権は、適切に監視されない場合、仮想通貨が米国人に害を及ぼす危険があると一貫して主張してきた。

最新のニュースは、こうした懸念をさらに強め、仮想通貨に対する慎重な規制の必要性を高めている。

規制当局はホワイトハウスから独立しているため、ホワイトハウスがそれらの当局にすべき行動をコメントすることはできないと留保しつつ、「ホワイトハウスはFTXの経営危機を認識しており、状況を監視し続ける」としている。

バイデン政権では、3月にバイデン大統領が署名した仮想通貨に関する大統領令を受けて各省庁が調査を行い、9月に政策方針を発表したところだ。消費者保護や金融安定化、環境への取り組みなどの項目を盛り込んでいる。

関連米バイデン政権、仮想通貨やNFTについての包括的な開発枠組み示す

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア