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カナダの年金基金、FTX破綻の影響で約130億円を損失計上

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FTX破綻で年金基金に損失

カナダのオンタリオ州教員年金基金(オンタリオ・ティーチャーズ)は17日、経営破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTX関連の保有株式評価額をゼロにする減損処理を、今年末までに行うことを発表した。

過去に傘下のTeachers’ Venture Growth(TVG)から、約130億円(計9,500万米ドル)規模の出資をしていた。

拡大・成長ステージで資本調達する新興テクノロジー企業への投資を目的に、2019年に設立されたTVGは、21年10月に初めてFTXInternationalとその米国法人(FTX.US)に7,500万米ドルを投資。

22年1月にはFTX.USに2,000万米ドルの追随投資を実施した。最終的には、FTX InternationalとFTX.USの株式の0.4%と0.5%を保有したという。

オンタリオ・ティーチャーズの純資産総額のうち、FTXへの投資規模は0.05%未満に留まっている。同ファンドでは、資産クラス、地域、時間軸、経済的成果を超えて投資を多様化させ、1つの投資損失がファンド全体に与える悪影響を軽減するよう調節されている。

またデューデリジェンス(資産調査)については「第三者アドバイザーやFTXとの密接な協力のもと実施された」と説明。すべてのリスクを明らかにすることはできないため、「FTXへの投資は、TVGおよびポートフォリオ全体との関係で、控えめな規模に設定された」と表明。

設立以来、TVGは目標をしっかりと達成してきたことに加え、透明性の提供による懸念払拭に努めている。

11月11日に米連邦破産法11条(チャプター11)にもとづいた破産申請をしたFTXは、その後の調査で、FTXが顧客資産の一部を融資に流用していたことが明らかになった。さらには、破産申請後に600億円規模の仮想通貨の不正流出、姉妹会社アラメダリサーチがFTXの自動清算から免れる仕組み(ゴッドモード)が見つかるなど、「前例のない破綻」を引き起こした企業体質が次々に報じられている。

オンタリオ州教員年金基金(オンタリオ・ティーチャーズ)は、運用資産1,861億米ドルを管理するカナダ最大の単一職業年金制度。1990年の基金設立以来、年率9.5%の総ファンド純リターンを得ており、約80%は組織内で運用している。

FTXへの投資について、オンタリオ・ティーチャーズは以下のように述べている。

当社の純資産総額に占める投資規模の大きさや、強固な財務体質を考慮すれば、この投資による財務上の損失が当プランに与える影響は限定的なもの。しかし、私たちはこの投資の結果に失望しており、すべての損失を真剣に受け止め、この経験を活かしてアプローチをさらに強化していく。

FTXに投資した最大手VCのセコイア・キャピタルは9日、焦げ付きのリスクを理由に、傘下ファンドが行った1億5,000万ドル相当のFTXの持ち分について、評価額をゼロに引き下げていた。

関連:バハマ当局がFTXの顧客資産を確保、地域の管轄権巡る紛争に

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