はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

年内開始予定ETH先物は、イーサリアムよりビットコイン価格にいい影響を与える|投資アナリストの見解

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Cboeによるイーサリアム先物取引
2017年12月に発表された、米CboeとCMEは、ビットコイン先物の取り扱いを開始に続き、先月8月末、Cboeがイーサリアムの先物取引開始を検討していると報道された。
Tom Lee氏の分析
Fundstrat Global Advisorsの市場アナリストであるLee氏は、イーサリアム先物取引の開始が、イーサリアムの価格に悪影響を与えることも考慮すべきであるとした一方で、ビットコイン価格には好影響を与える可能性があると主張した。
先物取引とは
いわゆるデリバティブの一つで、価格や数値が変動する各種有価証券・商品・指数等について、未来の売買についてある価格での取引を保証するもの

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

Cboeによるイーサリアム先物取引

シカゴ・オプション取引所(Cboe)、そして、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は、2017年12月にそれぞれビットコイン先物の取り扱いを開始したことに続き、先月8月末に、大手メディアのビジネスインサイダーは、すでにビットコイン先物を取り扱うCboeが仮想通貨イーサリアム(ETH)の先物取引の提供開始を2018年内に検討していると報道しました。

同メディアによると、そのイーサリアム先物取引は仮想通貨取引プラットフォームGemniのデータを元に運用され、現時点でアメリカ商品先物取引委員会(CFTC)からの認可待ちの状態であるとされています。

さらに、Cboeは市場で最も有力視されているVanEck・SolidXビットコインETFにも深く関わっていることから仮想通貨市場への積極的な取り組みが顕著に現れていると言えるでしょう。

Tom Lee氏の見解

そんな中、アメリカの投資コンサルタント企業Fundstrat Global Advisorsの市場アナリストであるTom Lee氏(以下、Lee氏)は、イーサリアム先物取引の開始が、イーサリアムの価格に悪影響を与える一方で、ビットコイン価格には好影響を与える可能性があると主張しました。

彼は、イーサリアム先物が開始されることで、一般的なロング(買い)だけでなく、ショート(売り)で利益を得られる選択肢が増えるため、イーサリアムのショート(売り)を促進することになり、さらなる弱気相場に繋がってしまうのではないかと危惧しました。

ビットコイン先物取引が開始された12月11日には、ビットコイン価格は16,000ドルを記録していましたが、その後、過去最高値20,042ドル(約220万円)を記録した12月17日まで短期的な上昇を見せました。

出典:TradingView

しかし、その後、現在に至るまで長期的な下落が続いており、本日9月3日時点でビットコインは7,000ドル(約77万円)ほどで取引されており、ビットコイン先物取引が開始された時期から長期的な下落が見られています。

これらのビットコイン先物取引は、現物資産に裏付けられていないことに加え、 BTCの実際の移動は行われていないため、そのビットコイン価格の下落が先物取引によるものであると断定することはできませんが、Lee氏は価格を下落させることによって利益を出せる方法が台頭したことによりビットコイン相場が下落に転じたと示唆し、イーサリアム先物の開始も同様に、イーサリアム価格に長期的な悪影響を及ぼすのではないかと言及しました。

しかし、一方で、イーサリアム先物の台頭によって、仮想通貨業界においてショートを行うことができる選択肢が増え、ビットコインのショートを軽減する効果があると以下のように主張しました。

「昨年の12月以降、もしある人が仮想通貨業界に対し弱気で、仮想通貨自体を保有することを躊躇っていた場合、彼らはBTCのショートを行えば良かった。しかし、このETH先物という新たな選択肢が増えることで、BTCショートへの集中が緩和されるのだ。」

ビットコイン先物が開始されてから8ヶ月以上が経過しているため、多くの投資家が、仮想通貨先物に慣れてきている状況に差し掛かっていると考えられており、実際イーサリアムの先物取引にもある程度の資金流入が見込まれています。

イーサリアム共同創業者のVitalik Buterin氏も、自身の公式アカウント(@VitalikButerin)にて、ビットコイン先物などの機関向けの商品によって仮想通貨価格への影響は考えられるものの、実際のユースケースや普及においては、このような商品が効果を与える範囲は狭いことを示唆しました。

このイーサリアムの先物取引は、未だCFTCからの認可も承認待ちで計画の段階であり、実際に公開されるのは早くても2018年末とまだ先ですが、イーサリアム先物取引が開始された後の価格変移には、イーサリアムだけでなく、ビットコインにも注目が集まりそうです。/p>

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/01 月曜日
18:34
日経グループQUICK、ビットコイン指数の算出開始
QUICKは12月1日、円建てビットコイン指数の本格公表を開始した。試験運用から更新頻度を毎日に引き上げ、12月22日からはリアルタイム指数も提供する。暗号資産ETFなどでの利用を想定。
17:07
イーロン・マスク氏「エネルギーこそ真の通貨」、ビットコインは基づくと主張
テスラCEOのイーロン・マスク氏が「エネルギーこそ真の通貨」と主張し、ビットコインはエネルギーに基づいていると説明。一方、著名経済学者やピーター・シフ氏は「本質的価値がない」と批判を続けている。
17:01
政府・与党、暗号資産の分離課税導入を検討へ 調整開始─NHK報道
政府・与党が暗号資産投資の分離課税化を巡り調整に入ったとNHKが報道。現行は最大55%の総合課税で、制度見直し議論が年末の税制大綱へ進む見通し。
16:26
「チェーンリンク」の将来性は?トークン化市場に必須インフラ
チェーンリンク(LINK)の将来性を解説。2030年に16兆ドル規模が予測されるトークン化市場で、既存金融とブロックチェーンを接続するオラクルとして80%超のシェアを獲得。SWIFT・J.P.Morganとの提携事例も紹介。
16:00
スイ(SUI)のステーキングで高利率なのは?自分で行う方法と取引所比較
SUIのステーキング方法を徹底解説。取引所(年利最大4.28%)、ウォレット、リキッドステーキングの3つの運用方法を比較表付きで紹介。初心者向けのOKCoin Japanから、Slushウォレットでの自己管理、Haedalでの高度な運用まで、リスクと利回りを考慮した最適な選択をサポート。
15:55
ワールドコインの本人認証方法|マイナンバーカードでWLDを受け取る手順を解説
ワールドコイン(WLD)がマイナンバーカードでの本人確認に対応。World Appでの認証手順を画像付きで解説。所要時間約5分で完了し、Orb認証済みの方も追加のWLDを獲得可能。受け取ったWLDの現金化・運用方法も紹介。
15:43
ソニー銀行、米ステーブルコイン事業化に向けBastionと業務提携 子会社設立も視野に
ソニー銀行が米Bastionと業務提携し、米ドル建てステーブルコインの事業化を推進。日経報道によると2026年度の発行を計画し、ソニーグループの「経済圏」での決済活用を目指す。米国子会社設立とOCC銀行免許取得も視野に。
15:35
Ginco、Babylon Labsと提携「BTCFi 2.0」を推進
GincoがBabylon Labsと提携し、第三者への預託なしでBTCを活用できる「BTCFi 2.0」を日本で推進。業務用ウォレットGEWからBTCステーキングが可能に。
14:26
カザフスタン中銀、仮想通貨投資を計画 最大約470億円規模
カザフスタン国立銀行(中銀)のティムール・スレイメノフ総裁は、金・外貨準備ポートフォリオの一部として、仮想通貨へ最大3億ドルの投資を検討していると発表した。
11:47
テザー社CEO、S&PによるステーブルコインUSDT格下げに反論 余剰資本を強調
テザー社CEOがS&PによるステーブルコインUSDTのドルペッグ機能評価の格下げに反論した。余剰資本や米国債利回りを考慮していないと指摘している。
11:07
ヤーン・ファイナンスのyETH製品に攻撃、約4億5000万円相当が流出
イールド・ファイナンスのyETH製品が攻撃を受け、約4億5000万円相当のETHが流出。攻撃者は無限ミントの脆弱性を悪用し、約1,000ETHをTornado Cashに送金。V2・V3ボールトは影響を受けず、yETH保有者は安全に引き出し可能に。
09:15
中国人民銀行、仮想通貨取引の厳格取締を改めて要請、ステーブルコインも警戒対象
中国人民銀行が仮想通貨取引の取締強化を改めて各当局に要請した。仮想通貨関連活動の再活発化が背景にあるとみられ、ステーブルコインも警戒対象としている。
09:03
コインシェアーズ、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げ
欧州大手のコインシェアーズが、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げた。米国市場での大手運用会社への集中により、差別化や利益率確保が困難になるとの懸念を示し、ナスダック上場を控え、仮想通貨関連株式やアクティブ運用戦略など新商品の投入を計画している。
11/30 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、金持ち父さん著者キヨサキのBTC売却やソラナとXRPのETFの好調など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
DeFiで株式市場はどう変わる? Progmat齊藤達哉氏が語るオンチェーン金融の未来|独占インタビュー【後編】
Progmat齊藤達哉氏インタビュー後編。議決権付きトークン化株式で日本が世界初となる理由、2028年施行を目指すトークン化法のロードマップ、DeFi・AIエージェントを見据えた将来ビジョンを聞いた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧