はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

トランプ大統領指名によるSECの新執行委員承認|ビットコインETFに追い風との見方

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECの新執行委員が米上院に承認
仮想通貨市場が注目する「ビットコインETF」の認可判断を下す、米国証券取引委員会の新執行委員(commissioner)が承認された。証券法を熟知している専門家でもある”5人目”の委員が加わることで、風向きが大きく変わる可能性がある。

SECの新執行委員が米上院に承認

9月5日、アメリカ合衆国上院の大多数による支持を受け、アメリカ証券取引委員会(SEC)の新しい執行委員(commissioner)としてElad Roisman氏が、承認されました。

Roisman氏の承認により、SECの執行部門である委員長と4人の委員、5枠の席が全て埋まり、SECは組織としての機能を向上する活力を得たことになります。

アメリカの規制当局として、仮想通貨市場の行く末を左右するほどの影響力を持っているSECですが、この新しい人事により、ビットコインETFの可否判断を下す執行部メンバーの構成が変わるため、仮想通貨業界から大きな注目を集めています。

Elad Roisman氏は、「ビットコインETF」承認に対し好意的な Hester Peirce氏に次いで、トランプ大統領から指名された4人目のSEC委員となりますが、7月の上院銀行委員会の公聴会における、Roisman氏の仮想通貨とSECの役割に関する発言から、仮想通貨に関して好意的な立場を取るのではないかと、期待されています。

Elad Roisman氏は、以下のように述べています。

SECは、同委員会が定めた規則・法令やガイドラインが、その使命を果たすため、本来意図した通りに機能しているか、検証に検証を重ねなくてはならない。 

このことは、データ保護やサイバーセキュリティに代表される分野をはじめ、ICOやブロックチェーンといった新しい投資手段と技術の登場により、ごく最近明らかになってきた。 

SECは、これらの新しい課題に公正かつ透明性の高い方法で取り組み、明確さと確実性を市場と投資家にもたらし、市場参加者に責任を負わせる法律や規制を執行することが不可欠である。

Elad Roisman氏は、前職である上院銀行・住宅・都市問題委員会の首席顧問を務める前に、フィンテックや革新技術を強固に支援していることで知られる、前SEC委員のDaniel Gallagher氏の顧問弁護士を務めていた経歴の持ち主で、証券法を熟知している専門家です。

SECのビットコインETFに対する可否判断は、早くて9月、遅ければ来年の2月前後になる可能性がありますが、その承認の可能性は、判断を下す5人の執行部メンバー(委員長を含む)の立場や主張から大きな影響を及ぼすとされています。

ただし、執行委員のRobert Jackson Jr.氏は、過去に仮想通貨やETF支持の姿勢は見せたことはなく、次回も承認を拒否するものと思われます。

Roisman氏がメンバーに加わったことで、承認賛成派は、”クリプトママ”の愛称をつけられた、Hester Peirce氏に加え、2人目となる見込みです。 また、仮想通貨規制に対して慎重なアプローチを取ってきたJay Clayton委員長も、次回は、賛成に回る可能性があると見る向きもあります。

その理由として、

  • 過去の発言から、投資家保護と同時に「新しい技術革新を阻害しない規制」を推進する立場を堅持すると考えられる
  • 承認に対して賛成と反対の数が2対2で拮抗した場合、SECの可否判断が保留となり、規制の明確さを示せない状況に陥る

以上2点が、根拠として挙げられます。

さらに、承認拒否を表明したKara Stein氏に関しては、オバマ政権下で任命された委員であり、2018年12月で任期が切れるため、SECのETF可否判断の時期次第で、影響力がなくなる可能性も考えられます。 

現時点で最も有力視されている「VanEck・SolidXのCboeビットコインETF」の最初の可否判断は、執行部の下部組織である取引・市場部門によって下される予定ですが、委員長をはじめとする執行委員の意見が強く反映されたものとなることは間違いありません。

CoinPostの関連記事

SECが「ビットコインETF」申請を異例の再審査、仮想通貨市場は認可の可能性に注視
米国証券取引委員会(SEC)は、昨日否決したビットコインETFについて、異例の再審査(レビュー)を行う旨を公表した。決定が覆る可能性があるのかどうか、仮想通貨市場から大きな注目を浴びている。
仮想通貨相場の要「CboeビットコインETF」はなぜ最有力視されるのか?徹底解説
複数の取引所がSECに申請していたビットコインETFが棄却または延期され、市場はネガティブな反応を示している。しかし、現在Cboeが申請中のETFには、他にはないアドバンテージがあり、世界初のビットコインETFとして本命視される。その理由を徹底解説した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。
05:35
米SEC、BTCやXRP投資のグレースケール仮想通貨投信のETF転換承認を再検討
米証券取引委員会がグレースケールの仮想通貨信託「Digital Large Cap Fund」のETF転換承認決定を再検討。NYSE Arca上場承認が一時停止状態に。
04:24
仮想通貨のサイバー攻撃にどう備える?|実例から学ぶ取引所の対策と自己防衛法
暗号資産のサイバー攻撃リスクと、取引所のセキュリティ対策、個人で実践できる防衛策を初心者向けにわかりやすく解説します。
07/02 水曜日
18:40
BITPOINT、カルダノ(ADA)保有者向けNIGHTエアドロップを検討開始 
ビットポイントジャパンがMidnight財団と国内初連携。カルダノ(ADA)保有者やステーキング参加者に「NIGHT」トークンのエアドロップ参加機会を提供。2025年7月開始予定の「Glacier Drop」メカニズムの詳細と参加条件を解説。
13:45
トランプ大統領、イーロン・マスクに対する批判を再び展開、 『大きく美しい法案』巡る対立が再燃
「大きく美しい法案」をめぐり、トランプ大統領とイーロン・マスク氏の対立が再燃している。マスク氏の痛烈な法案批判に対し、トランプ氏は、マスク氏が率いる企業の政府補助金受給について政府効率化局(DOGE)で調査すべきと発言し、かつて盟友だった両氏の関係は緊迫感を増している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧