- Huobi研究所提供ブロックチェーンビッグデータWeekly Report
- 仮想通貨取引所の中でも大手取引所のHuobi社の研究所でリリースされているレポートをCoinPostで日本語に訳し、皆様にお届けいたします。 今回は主に「ブロックチェーン上のデータ」と「ソーシャルメディアデータ」、「マーケットデータ」の3点をピックアップ。 ブロックチェーン上でのデータで大口取引の動きや、GitHubを含むソーシャルメディアデータ等でどのプロジェクトや通貨に進捗が見られるかなどチェックし、お役立て下さい。
1.ブロックチェーン上のデータ
1-1.動きがあったBTCアドレス
8月29日から9月5日の一週間で、BTCネットワーク上で使われたアドレスの数は依然として低水準ですが、328万件から336万件とやや増加しました。
新規に増えたアドレス前週比(129万) 3.7%増で、134万件となった他、動きのあるアドレスの数は前週比1%増、54万件となりました。
1-2.BTCの取引ボリューム及びトランザクション回数
今週のBTC毎秒ごとの平均トランザクション回数(TPS)は先週からやや増加となる0.1%増の2.58回となりました。
1-3.BTC毎秒ごとの平均トランザクション回数(TPS)
今週のBTC毎秒ごとの平均トランザクション回数(TPS)は先週からやや増加となる0.1%増の2.58回となりました。
1-4.BTCのトランザクションコスト
今週、BTCネットワーク全体における総トランザクションコストは先週比19.5%減となる152.5BTCとなりました。
今週の平均トランザクションコストにおいても先週比22.8%減となる0.0001BTCとなりました。
1-5.BTC保有量の占有率
一部のアドレスに対するBTC保有量の占有率は大きく増加しました。
BTC保有量の上位10アドレスの全体に対する占有率は先週比0.15%増となる6.15%となり、上位10〜100位のアドレスの占有率も先週比0.09増となる13.33%となった一方で、上位100〜1000位のアドレウの占有率は先週比0.04%減となる16.62%となり、それ以外のアドレスの占有率も先週比0.01%減となる63.91%となりました。
1-6.BTCにおける大口取引のデータ
Huobi研究所は「超大口取引」を1万以上と定義し、「大口取引」を1万未満から1千BTC以上の取引と定義しております。
今週、超大口取引は行われなかった一方で、大口取引は先週の614回から633回に増加しております。
1-7.ボリュームごとのトランザクションデータ
今週のトランザクション回数は全体的に減少しました。
1000〜10000BTCのボリュームのトランザクションの数は先週の206万件から110万件へ減少し、全体のトランザクション数に対して16%を占めております。 一方で、100〜1000BTCのボリュームのトランザクションの数の全体に対する占有率は先週比21.5%増となる38.4%となりました。
1-8.BTC保有量上位30アドレスの残高変化
今週、BTC保有量上位30アドレスの内、4つのアドレスに大きな動きがあり、その4アドレス全て保有量の増加が見られました。
2.ソーシャルメディア
2-1.キーワード分析
Reddit’s r/CryptoCurrency Subreddit をNLP分析という手法で調査し、仮想通貨、イベント、取引所及びインフルエンサーの3つのカテゴリーにおいて、海外トレンドとセンチメントに関して分析しております。
仮想通貨
同分析において、Bitcoin、NANO、Ethereumは今週最も注目された仮想通貨となりました。
BitcoinとNANOの場合、主に価格とトレーディングについて話題となっており、Ethereumに関しては、『Depth Bomb』と『リスクの高い脆弱性Freether』が話題となっています。
イベント
ウォレット(Wallet)、コミュニティ(Community)、ボットロボット(Bot robot)が今週注目を集めたキーワードとなっております。
ウォレットは、McAfee氏は支援するBitifウォレットの脆弱性について、Bot robotは取引robotについて、コミュニティは仮想通貨コミュニティ内における発展に関する話題でした。
取引所/インフルエンサー
同分析によると、Coinbase、Binance、Bitmexが今週注目を集めました。CoinbaseとBinanceは海外の仮想投資家間でよく話題となっている他、Bitmexについては、ボラティリティが高い通貨によるサーバーの遅延とユーザーの損失についてが話題となりました。
さらに、今週のトレンドトピックとしてはBitmex、ウォレット、Monero、yobit、huobiのトピックに関して話題となっており、一方でTechnology、Mainnet、Rpple、Law、Dashに関するトピックの注目度が低下しました。
2-2.GitHubでの開発に関する動き
GitHub上の全ての仮想通貨に関する動きの中で、ETH、BTC、EOSの3つのプロジェクトが最も注目されました。一方で、TRX、ETH、BTCは最もプロジェクトに関する開発の進捗の進展があったようです。
3.マーケットデータ
3-1.Return/Priceのボラティリティ比率
今週、時価総額上位10通貨の値動きは大きく分かれました。
Moneroの上昇率が最も高く、18.8%上昇しました。
それに対して、ETHの減少率は最低で、15%下落となりました。
また、価格のボラティリティに関しては、BTCのボラティリティが最も小さく、0.0014s.d.(基準:15分足)となり、IOTAは最も大きく、0.0069s.d.となりました。
3-2.仮想通貨合計流通量に対する取引高の割合
今週、仮想通貨の全体流通量に対して取引高の割合が高かったのは、DASH,EOS,TRXであり、以下の通りとなっております。
- 1.DASH 先週103% 今週109.9%
- 2.EOS 先週61.3% 今週121.2%
- 3.TRX 先週10% 今週64.2%
一方で、取引高の割合が低かったのは、XMR,STR,XRPとなり、以下の通りとなっております。
- 1.Stellar 先週10% 今週9.7%
- 2.Monero 11.1% 今週16.2%
- 3.XRP 先週14% 今週12%
仮想通貨の連動率
仮想通貨の値動きは違う通貨とある程度同じような値動きをし、その連動率について調査しております。
今週は特にBTC/BCHとBTC/LTCは非常に高く、共に0.95という連動率だった一方で、IOTA/BCHとIOTA/EOSは最も低く、それぞれ-0.06と-0.01という連動率になりました。
Huobi研究所について
Huobi研究所は、仮想通貨取引所を運営しているHuobiグループによって2016年4月に設立され、2018年3月に、ブロックチェーン分野における技術開発・業界調査分析・応用研究・コンサルティングを目的としたより高度な組織へ発展を遂げました。
また、経済、金融、AI、法律等様々な分野に精通する人材を多く抱えている他、世界のあらゆるブロックチェーンに関する学術団体や大学、研究施設と提携しており、Huobi研究所の所長を務める袁煜明(Hubery Yuan)氏は、元産業保安研究所の副院長兼TMT(テクノロジー・メディア・通信業界)主席アナリストを務めた人物であり、New Fourtune社から「ベストアナリスト賞」を受賞しております。
また、同研究所はブロックチェーン分野の研究基盤を構築し、業界に対してより明確に根拠のある理論や研究成果を提供する事で、業界及び産業の発展を促進する事を目指しております。 Huobi研究所の理念として、「ブロックチェーンのエコシステムを構築し、より良い未来に貢献する事」を掲げております。
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※注意事項
今回の記事はあくまで、調査レポートを元にCoinPostの考えを述べたもので、仮想通貨の値上がりを保証するものや、投資を奨励するものではございません。仮想通貨への投資の際は、価格変動リスク、信用リスク、流動性のリスク等、リスクを確認した上、ご自身の責任の下で投資を行いましょう。