はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米名門大法学者ら、対SEC裁判でコインベース支持の法廷助言書提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

投資契約の定義が焦点

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースに対する米証券委員会(SEC)の訴訟で、米名門大学の法学者らが11日、コインベースを支持する法廷助言書(アミカスブリーフ)を裁判所に提出した。

SEC対コインベース、重大な最新情報。
6人の証券法の学者がコインベースを支持する圧倒的な法廷助言書を提出。

法廷助言書を提出したのはイェール大学、シカゴ大学、ボストン大学、ワイドナー大学、UCLAの法科大学院、およびフォーダム・ロースクールの証券法と関連分野に精通した6人の法学者。全て個人としての立場での発言であり、所属機関の意向を反映するものではないが、専門知識を提供することで、裁判所の判断の一助となることを望んでいるという。

学者らは、コインベースで取引されるトークンが未登録の「証券」に該当するかを判断するためには、トークンが1933年証券法および1934年証券取引所法の対象となる「投資契約」であるかどうかの判断が重要であると主張。その答えを得るためには、 SEC対ハーウィの最高裁判決の適用が必要となると指摘した。

法廷助言書では、ハーウィの判例および連邦証券法の制定時に、「投資契約」がどのように理解/定義されていたかについて、分析と解説を提供している。

法廷助言書(Amicus Brief)とは

米国の法廷における制度。裁判当事者以外の第三者が、公式に意見書を提出することを可能にするもの。その内容は裁判で考慮される。

▶️仮想通貨用語集

関連:米地裁、コインベース対SECの訴訟で日程を発表

投資契約とは

学者らは、「投資契約」とは、「投資家が投資と引き換えに、事業の収入、利益、資産に対する契約上の約束や権利を受け取る場合に限定される」ことが、1933年までもまた1946年のハーウィ判決以降でも明確であったと述べている。

投資契約とは、「事業の収入、利益、資産を反映した将来の価値を提供するという契約上の保証を必要とする」ものであり、ハーウィ裁判以前および以後も、このような解釈は、連邦控訴裁判所によって一貫して適用されていると指摘。 今回の訴訟でも、裁判所は「この用語の定まった意味を堅持すべきである」と強調した。

仮想通貨とメタバースの法律に詳しいジェームズ・マーフィー弁護士は、この助言書が「SECの”投資契約”理論を徹底的にズタズタにする」とコメントしている。

ハウィーテストとは

ハウィーテストとは、米国で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト。SECのW. J. Howey社に対する訴訟事件に由来する。

▶️仮想通貨用語集

相次ぐ法廷助言書の提出

コインベースのポール・ポール・グレワル最高法務責任者は、この裁判に関して、多くの法定助言書が提出されたことに感謝するとツィートし、その一覧を示した。

  • ブロックチェーン協会、イノベーションのための仮想通貨カウンシル、向上評議会、CTATech
  • a16z、パラダイム
  • シンシア・ルミス上院議員
  • デジタル商工会議所
  • DeFi教育ファンド

仮想通貨支持派のルミス議員は、連邦議会はSECに仮想通貨を規制する権限を与えておらず、規制の枠組みを定義するのは議会の仕事であり、SECの領分ではないと指摘。ほとんど全ての仮想通貨が証券であるというSECの主張は、「SECの権限を超越し、議会の立法権を侵害し、三権分立に反するものだ」と批判している。

デジタル商工会議所は、ルミス議員と同じく、議会は SECに全てのデジタル資産を証券として規制する権限を与えていないと主張。「SECの強制執行による規制は、憲法上の懸念をもたらし、米国の仮想通貨業界とその利害関係者をリスクに晒す」と付け加えた。同機関の目標は、「立法権がないにもかかわらず、仮想通貨業界を規制しようとするSECの企てを阻止すること」だという。

関連:米コインベース、SEC訴訟で全面的な取り下げを要請

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧