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FTXサム前CEOの両親が訴訟に直面、私的流用や不正関与の疑いで

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

サム前CEOの両親に対する訴訟

昨年11月に経営破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの債務者らは18日、サム・バンクマン=フリード前FTX・CEOの両親に対して訴訟を起こした。

サム氏の父親であるアラン・ジョセフ・バンクマン被告と母親のバーバラ・フリード被告を相手取り、FTXから数百万ドル(数億円)を不正利用、および私的流用していたと申し立てている。

原告団の主張は

原告団は、サム・バンクマン・フリード前CEOの両親は、FTXの事業に事実上深く関与していたと指摘した。アラン被告はスタンフォード大学法科大学院の教授という経歴やサム氏との関係を利用し、FTXグループにおいて経営に関与するまでの地位を確立していたと述べている。

アラン被告はFTX破綻前の2021年2月、「FTXのビジネスに深く関わっていた」と発言していた経緯があるほか、グループ企業のアラメダ・リサーチの初期投資家だったと言及したこともある。

また、法律の専門家としてビジネスと法務の両方に関してFTXグループに助言を行っており、2022年後半に設立されたFTX財団のシニアアドバイザーとしても雇用されていた。

訴状によると、アラン被告は事実上の役員、取締役、マネージャーとしてFTXグループの経営判断(意思決定)に関与する権限を持っていたと見られる。FTXの内部文書では、他の6名とともにFTXグループの「経営陣」として特定されている。

また、FTXグループを代表して外部請負業者との契約を行ったり、バハマでの不動産取得を推奨するなど様々な議論に参加していたという。

原告団によれば、アラン被告はFTXグループ内の不正行為について警鐘を鳴らすのに適した立場にあったが、少なくとも一度はFTXグループ内の不正行為を暴露する恐れのある告発者の口止めに協力していたと主張している。

また、同被告は不動産などの形で数百万ドルを受け取ったほか、プライベート・チャーター・ジェットに乗り、1泊あたりのホテル滞在費として約18万円(1,200ドル)をFTXグループに支払わせたりした疑いが持たれている。

母親は政治献金活動で顧問

サム氏の母親であるバーバラ・フリード被告も、夫と同様にスタンフォード大学法科大学院の教授である。バーバラ被告は、FTXグループの政治献金に関して顧問を務め、強い影響力を持っていた。

バーバラ被告は、彼女が共同設立した組織にFTXが資金を寄付していることなどが明らかになることを懸念して、サム氏やFTXグループの他のスタッフに対して、連邦選挙資金開示規則を合法的に回避するよう奨励していたとされる。

さらに原告団は、「サム氏の両親はFTXグループが破産寸前であることを知っていた、あるいは見て見ぬふりをしていた」と指摘。それにも関わらず、両被告は息子であるサム前CEOと、約15億円(1,000万ドル)の現金贈与やバハマにある約24億円(1,640万ドル)の高級不動産の譲渡について話し合っていたと続けている。

以上により、原告団は、不正送金、受託者義務違反やその幇助、不当利得などでサム氏の両親を訴えている。損害賠償や、FTXグループの財産回収を求める形だ。

FTXとは

サム・バンクマン=フリード(SBF)氏が率いていた仮想通貨取引所。2019年の創設後、急速に頭角を表し、業界最大手バイナンスに次ぐ大手取引所へと成長していた。その後に経営破綻し、11月に米国で破産申請を行なっている。

▶️仮想通貨用語集

被告側の反論

なお、アラン被告とバーバラ被告の弁護士は、この訴訟について「彼らの息子であるサム氏の裁判が始まる数日前に、陪審のプロセスを弱体化させる試みだ」と主張している。原告団の主張は「完全に誤り」だとも述べた

FTXは現在、様々な団体や個人から資金を取り戻そうとしている。8日には、ブロックチェーンインフラ企業LayerZero Labsに対して訴訟を起こし、アラメダリサーチとの間で締結された約66億円の取引を取り消すことを求めた。

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