「イーサリアムが収益の原動力に」
米金融大手JPモルガンは、イーサリアム(ETH)が米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの収益にプラスの影響を与えると分析した。コインデスクが15日に報じた。
JPモルガンは、コインベースの格付けを中立のままに据え置いているものの、仮想通貨市場の上昇に加えて、イーサリアムが短期的にコインベースの収益の原動力になると分析している。
特に、3月13日に実施された大型アップグレード「Dencun」が、仮想通貨セクターの開発を推進する重要な出来事になったと指摘した。
また、コインベースに成長する機会を与える分野の主なものとして、資産トークン化や決済を挙げている。
コインベースは13日、株高を背景として機関投資家に約1,500億円の転換社債を売る計画を発表したところだ。
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DencunでL2の手数料大幅減
イーサリアムは3月13日に大型アップグレード「Dencun」を完了。EIP-4844(プロトダンクシャーディング)により、レイヤー2(L2)ロールアップチェーン上の取引手数料(ガス代)を大幅削減することが主に期待されるものだった。
アップデート後、実際にレイヤー2チェーンのBaseやStarknetで、取引手数料の大幅減が確認されている。Starknetでは、2ドルから0.01-0.04ドルまで低下、Baseチェーンでも、0.31ドルから0.0005ドルまで低下した格好だ。
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レイヤー2(L2)とは
「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。
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次のアップグレードは2024年末以降目途
「Dencun」が完了し、この次のイーサリアムのアップグレードとしてはPrague-Electra(プラハーエレクトラ)省略して「Pralectra」アップグレードが予定されている。
2024年末から2025年に実施される可能性があるが、その内容についてはまだ開発者らが議論しているところだ。
現在提案されている主な実装項目の1つはEIP-6110である。これは、ネットワークがバリデーターのデポジットを処理する方法を変更することで、イーサリアムのセキュリティと安定性を向上させるものだ。
また、大規模データを扱う構造を進化させ、取引処理能力を高めることも提案されている。
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