はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨採掘大手Bitmainが自社製品に『チートマイニング:AsicBoost』実装を公式発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Bitmainがファームウェア・アップデートを
マイニング最大手企業Bitmain社がS9対応の新たなアップデート、overtAsicBoostを発表した。これにより、各Antminer機種の将来的な効率が上昇し、強力で長期的なビットコインネットワーク構築のための枠組みを提供することができるという。
AsicBoost非対応のSlushPool
そんな中、Bitmainにとっても重要なビットコインのマイニングプールを運営するSlush Poolは、AsicBoostに未対応で、処置が完了するまでアップデートをしないようにユーザーにTwitterで呼びかけた。SlushPoolのこの状況に対し、Bitmain社が罰則を課すかは現状不明。

BitmainがAsicBoostを発表

マイニングマシン提供の最大手、Bitmainから新しいファームウェア・アップデートが発表された。

これはovert AsicBoostと呼ばれる機能をAntminer S9の機種でアクティブにするためのものだ。

また、同じ週のうちに以下のBM1387ベースのAntminer機種に対しても同様のファームウェアを発表する予定だ。

  • R4
  • S9i
  • S9j
  • T9
  • T9+

これにより、各Antminer機種の将来的な効率が上昇し、強力で長期的なビットコインネットワーク構築のための枠組みを提供することが可能になる。

当初、BitmainはAsicBoostを実装することの合法性に確信が持てなかったため、この機能を実装しない方針で決定していた。

いち企業として、特許法を犯したり、のちに厄介なことになりそうな行為はしないと決めていたのだ。

代わりにBitmain社は研究に集中、仮想通貨業界で最も効率の高いマイニングチップの開発に取り組んできた。

Bitmain社は、AsicBoostの採用を避けている間に、他社の製品にはAsicBoostが組み込まれて実際にマイニングが行われていることを確認していたが、今回AsicBoostと少し異なるovert AsicBoostを採用することとなった。

著作権に関しては、Bitmainは第三者機関の権利を尊重していると述べており、様々な領域の法的な視点に基づき、AsicBoostの利用が著作権関連で問題を抱えることはないと確信していると言及した。

今回のアップデートではAsicBoostを利用するか否かをユーザー自身で選択が可能となった。

また、Bitmainのテストネット上で試行されたテストによれば、AsicBoostを利用したマシンはマイニング効率が向上されたという。

Bitmainの公式発表では以下の通り述べられている。

Bitmainのもっとも重要な基本理念の一つは、ユーザーに業界で最高のマイニング技術を提供することだ。内部での入念な議論を重ねた後、今回我々はAsicBoostを、以下の二つの項目達成のために導入することを決定した。

将来的な効率化

仮想通貨マイニング技術は日々急速に進化していると同時に、マシンの減価償却費も上昇している。AsicBoostを利用することでマシンのマイニング効率を上げ、さらに今後のBitmainが提供するマイニング機器でも同様に効率化を図る事が可能となる。

強力なネットワーク

AsicBoostはマイニングにおけるコストも軽減し、ネットワーク全体のハッシュレートも上昇させる。これによりビットコイン・ネットワークをこれまで以上に強力なものにできる。

AsicBoost非対応のSlushPool

こうした中、ビットコインマイングプールを運営するSlush PoolがAntminer S9でこのBitmainの新たなファームウェアへのアップデートをしないよう、ツイッターで声明を出しており注目を集めている。

マイナーの皆様、

BitmainのS9機種のファームウェアを対象としたアップデートを行わないでください。BIP310基準に適合していない為、Slushpoolとも互換性が無くなってしまいます。

現在独自の修正アップデートを作成しております。

現在AsicBoostにアップデートするとマイニング機器がSlush Poolで利用できなくなるとのことで、同社はなるべく早い改善を試みると公式Twitterで述べており、Bitmainの新しいファームウェアはBIP310基準と互換性がない為、Slush Poolが対応を完了するまでの間、マイニングが不可能となってしまう。

その為、マイナーはbtc.comやAntPoolといったBitmain所有の他の対応マイニングプールに移る必要が生じる。

SlushPoolはBitmainのマイニングではデフォルト設定されている重要なマイニングプールだが、SlushPoolが利用不可能となる事態を受けて、BitmainがSlush Poolに対して罰則を与えるのかは現状不明だ。

Bitmainの広報担当は、今回のファームウェアに関する同社の公式発表以上のものなどについては触れなかった。

CoinPostの関連記事

中国仮想通貨マイニング業者撤退の実態を中国大手メディアが報道
仮想通貨の長期的かつ大規模な価格下落を受け、中国ではマイニング事業から撤退するマイナーも続出していることが中国大手仮想通貨メディアの報道で明らかに。複数のマイナーも利益が後退する上に、古いマシンが売れない実態があると語る。
BitmainがIPOを正式申請、財務詳細が公開|ビットコインキャッシュの高騰に影響か
世界最大の仮想通貨マイニング企業であるBitmainが香港証券取引所でIPOの申請を行なったことが明らかになった。その申請書の中で、Bitmainの財務詳細が公開され、着実な成長を遂げていることが示唆された。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧