はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

31日にPCE価格指数発表を控え、BTC相場の上値は限定的か|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週5/18(土)〜5/24(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

5/18(土)〜5/24(金)の仮想通貨相場週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円は、週明けに上値を追う展開となり史上最高値を更新するも、その後は上値の重い展開が続いている。

現物ビットコインETFへの資金フローの改善やコインベース(COIN)の株価急伸を受けて、週明けの米時間のBTC相場は上値を追う展開を繰り広げると、ブルームバーグのETFアナリストらがSECによる今週中の現物イーサETF承認の可能性を25%から75%へと引き上げたことで、ETH相場の上昇につれてBTCは1100万円に肉薄。その後はショートを踏み上げて1100万円台に乗せた。

一方、翌21日には高値警戒感から相場は上げ渋っていると、米国時間に利益確定売りが入り小幅に反落。尤も、その後はドル建てで心理的節目となる7万ドル(約1099万円)周辺での揉み合いが続いた。

23日、この日もBTCは1099万円周辺での小動きで取引を始めたが、米新規失業保険申請件数の下振れや、S&Pグローバルの5月総合PMIが上振れたことで米債利回りが上昇し、米時間に一段安を演じ、一時は1050万円周辺まで押した。

一方、24日朝方に米証券取引委員会(SEC)が現物イーサETFの取引ルール変更申請(フォーム19b-4)を承認し、BTCはイーサ(ETH)の反発に連れ高となり1070万円周辺まで戻した。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

週明けの相場上昇でBTCのドル建て相場は俄かに中期下降チャネルの上限を上抜けたが、その後は買い材料に乏しく、チャネル内に押し返された格好だ(第2図)。

今週は突如として米SECが現物イーサETFを承認する可能性が浮上し、実際にルール変更が承認された訳だが、BTC相場への影響はそれほど強くなく、米経済の底堅さを示す経済指標が相場の重石となっている。

先週も指摘の通り、米国の消費者物価指数(CPI)の鈍化は極めて緩慢なペースとなり、BTCの買い材料としては今一つ決定的なデータとはならなかった。市場は依然として米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始のタイミングを見極めようとしており、BTCは引き続き米経済指標にセンシティブな値動きとなろう。

24日には4月の米耐久財受注の発表を控えており、市場予想では3月の+2.6%から-0.8%と大幅な減速が見込まれている。需要の減速が示されれば23日のリスクオフが巻き戻す余地もあると見ているが、来週31日には4月の米個人消費支出(PCE)価格指数の発表を控えており、BTC相場の上値は限定的か。


【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

BTCのオプション市場でも、週明けの相場上昇後にコールオプションの物色などアップサイドを織り込む動きは確認されず、やはり目先では7万ドル周辺が相場のレジスタンスとなろう。相場は引き続き建玉が集中する6.5万ドル〜7万ドルレンジでの推移となりやすいと見ている。

【第3図:BTCオプションのストライク毎の建玉】
出所:Glassnodeより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:来週のビットコイン相場はPPIとCPIに注目、ネガティブならチャネル下限試すシナリオも|bitbankアナリスト寄稿

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
18:01
Komlock labと東証上場TDSE、AIエージェントによる自律決済の実証実験開始
TDSEとKomlock labがAIエージェントによる自律決済の実証実験を開始。日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用し、AIが人間を介さず決済する「Agentic Commerce」の実現を目指す。
17:38
日銀総裁、利上げ継続示す 30年ぶり高水準更新へ
日銀の植田和男総裁が25日の講演で利上げ継続方針を表明。政策金利は既に30年ぶりの0.75%水準に達しており、今後の追加利上げによる円キャリートレード巻き戻しが仮想通貨市場に与える影響が注目されている。
16:21
SBI VCトレードとアプラス、USDCによる店舗決済の実証実験を来春開始
SBI VCトレードとアプラスが米ドル建てステーブルコインUSDCを活用した店舗決済の実証実験を2026年春に開始。大阪・関西万博のデジタルウォレット成果を発展させ、QRコード決済でインバウンド顧客向けに新たな決済モデルを創出する。国内唯一の電子決済手段等取引業者であるSBI VCトレードと、豊富な加盟店ネットワークを持つアプラスが協力し、ステーブルコイン決済の社会実装を加速。
14:55
量子コンピュータは仮想通貨の脅威か 専門家が語る「共存」の可能性
量子コンピューティングが仮想通貨業界に与える影響について、楽観論と懸念論が交錯する中、専門家は「共存」の可能性を指摘。ビットコインベテラン投資家やマイクロストラテジー会長は量子が仮想通貨を強化すると主張する一方、開発者は5~10年の移行期間が必要と警告。ソラナやイーサリアムなど主要ブロックチェーンは既に量子耐性技術の実装を開始している。
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
13:30
2025年世界仮想通貨浸透率ランキング、日本は47位
Bybitは2025年世界仮想通貨ランキングで、79カ国をユーザー浸透度、取引利用度、制度整備度、文化的浸透度の観点から相対的に評価。シンガポールと米国が上位にランクインし、日本は47位となった。また国別の一人当たりGDPから分析したところ、投資主導型と実用主導型の二つの採用パターンが明確となった。
12:13
ビットコイン価格予想が二極化 来年の37000ドル悲観論と最高値更新説の根拠は
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+%の1BTC=87,850ドルに。 ビットコインが一時的に88,000ドルを上回ったことは、米国上場…
11:44
仮想通貨投資大手が大規模取引か、ワールドコインに3000万ドル投入の可能性
マルチコイン・キャピタルと関連するウォレットが24日、ワールドコイン(WLD)6000万トークンを約46億円で購入した疑いが浮上。オンチェーンデータ分析サービスが報告。WLD価格は史上最高値から95%下落中。
10:30
個人投資家が計22億円の詐欺被害に、米SECが仮想通貨企業などを起訴
米SECは、複数の個人投資家から最低でも計約22億円をだまし取ったとして仮想通貨企業などを起訴。詐欺の手口を説明し、投資家に注意喚起を行っている。
10:22
Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
大手DeFiプロトコルAaveで深刻なガバナンス対立が発生。年15億円超の収益配分とブランド資産の所有権をめぐり、DAOとAave Labsが対立。Snapshot投票では反対が過半数を占め、DeFi業界のガバナンス課題を浮き彫りに。
10:05
2026年の仮想通貨市場に期待できることは? Presto Researchがビットコイン16万ドル予想
Presto Researchが2026年の仮想通貨市場を展望。ビットコイン16万ドル到達の可能性、量子耐性議論、アルトコイン投機時代の終焉など様々なトレンドを予想している。
08:30
EUの仮想通貨税務透明性法「DAC8」、2026年1月1日に発効
EUの新たな税務透明性法DAC8が2026年1月1日に発効する。仮想通貨資産サービスプロバイダーは同日からEU居住ユーザーの取引データ収集を開始し、2027年9月までに最初の報告が必要となる。
07:35
ビットコイン現物ETF、4日連続で資金が純流出
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは、23日の資金フローが約294億円の純流出で、これで4日連続の純流出となった。有識者が要因を分析している。
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧