CoinPostで今最も読まれています

「ビットコイン価格の高さが市場への資金流入を抑制する可能性」JPモルガン分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の市場分析

米金融大手JPモルガンのアナリストは12日、2024年における暗号資産(仮想通貨)への資金純流入額は、現時点で120億ドル(約1.8兆円)であると概算した。アナリストのレポートを入手した海外メディアが報じた。

ビットコインの現物ETFへの純流入だけでも、データ上はおよそ160億ドル(約2.5兆円)あるが、これは投資家が仮想通貨取引所にある資金を移動させた分も含んでいる可能性が高いと指摘。そして、120億ドルの流入ペースが年末まで続くかは不透明だとも主張している。

ETFとは

「Exchange Traded Fund」の略。金融商品取引所に上場している投資信託を指し、仮想通貨に限らず幅広い金融商品が取引されている。

▶️仮想通貨用語集

関連初歩から学ぶビットコインETF特集:投資のメリット・デメリット、米国株の買い方まで解説

アナリストは現在のビットコイン価格は、生産(採掘)コストやゴールド(金)の価格と比較すると高いとみている。JPモルガンのアナリストは先月、ビットコインの生産コストの中央値は4万5,000ドル(約700万円)だと分析していた。

関連「ビットコインの短期の上値余地は限定的」JPモルガン分析

一方、「MacroMicro」のデータによれば、本記事執筆時点におけるビットコインの平均生産コストは7万4,596ドル(約1,170万円)。「CoinGecko」によると、ビットコインの価格は6万6,695ドル(約1,047万円)である。

アナリストは、現在のビットコイン価格が高いことから、120億ドルの純流入のペースが今後も継続するかは疑問だと主張した。

資金流入額について

今回JPモルガンのアナリストは、ビットコイン現物ETFに加え、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の先物取引やベンチャーキャピタルファンドの状況も考慮すると、今年はこれまで、合計で仮想通貨には250億ドル(約3.9兆円)の資金が流入していることになると試算している。

一方で、ビットコイン現物ETFへの資金流入の一部は仮想通貨取引所から移動しているだけというのが、実際の流入額は120億ドルであるとする根拠。投資家は、コスト効率、流動性、規制面のメリットを理由に、ビットコイン現物ETFに資金を移動していると述べている。

関連「ビットコインの価格上昇には現物ETFの純粋な買い需要が必要」Glassnode分析

JPモルガンのアナリストは、仮想通貨取引所のビットコインは、現物ETFのローンチ以降、130億ドル減少していると指摘した。

以下は、JPモルガンがレポートに掲載したグラフ。年ごとの仮想通貨への資金純流入額を示しており、21年と22年の流入額が多かったことがわかる。

出典:JPモルガン

関連ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

『早割』終了まで
0
0時間
0
0
さらに!! CoinPost読者限定割引コード提供中!
クリックしてコードをコピー
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06/23 日曜日
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米SECのETHの証券性判断に高い関心
今週は、米SECによるイーサリアムの証券性判断、マイナーのビットコイン保有量の減少、自民党議員による仮想通貨についての発言に関するニュースが最も関心を集めた。
10:30
ムード悪化のビットコインは売りシグナル点灯、来週は材料豊富な1週間に|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが、下落中の今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコイン相場を分析。米国大統領選前の初回テレビ討論会など材料豊富な来週の展望を読み解く。
06/22 土曜日
13:30
テクノロジー大手DELLの億万長者CEO、ビットコインに興味示す
米マイクロストラテジーのセイラー会長は、テクノロジー大手DELLのCEOに、仮想通貨ビットコインの希少性をアピールした。
12:30
ソラナブロックチェーンに「ZK圧縮」導入、レイヤー2無しで実現
ソラナブロックチェーン上でゼロ知識処理レイヤーを開発するLight Protocolとソラナのノード技術を提供するHeliusは22日、「ZK圧縮」というソラナのメインネットで直接利用できる技術をリリースした。
10:40
アーサー・ヘイズ氏、仮想通貨市場の上昇可能性語る 農林中金の外債売却計画背景に
BitMEXのアーサー・ヘイズ前CEOは日本の銀行が抱える米国債の問題を背景に、仮想通貨市場が上昇するとの独自見解を語った。
09:50
米フィデリティ、イーサリアム現物ETF申請で7.5億円の初期資金調達
米資産運用大手フィデリティの申請中の現物仮想通貨イーサリアムETFは、流動性提供のためのシードファンディング(初期投資金)で7.5億円を受けたことが判明した。
09:30
英金融大手SCB銀、機関投資家向けの仮想通貨取引業務を準備か
イギリス拠点の多国籍銀行スタンダードチャータード銀行(SCB)はFX部門の一部として仮想通貨取引市場に参入する計画であることが21日に報じられた。
09:00
ソラナはブロックチェーン領域の「macOS」──パンテラ評価
仮想通貨ソラナはブロックチェーン領域のmacOSのようであるとパンテラが評価。その理由を説明し、ソラナが成長していることを示すデータも公開している。
06/21 金曜日
17:00
コナミやネクソン、企業がアバランチを採用する理由 AVAXの役割と買い方を解説
コナミやネクソンがアバランチを採用する理由を解説。暗号資産(仮想通貨)AVAXの役割や購入方法について詳しく紹介。投資家やユーザーに必見の情報を提供します。
14:00
ソラナDePINのHelium Mobile、機器メーカー向けに技術ライセンス供与を開始
分散型5G通信事業を展開するHelium Mobileは、機器メーカー向けに技術スタックのライセンスプログラムを開始すると発表した。独自ネットワークの拡大により、無線インフラ革命の加速を目指す。
13:15
円安ヘッジなどで30社以上の国内上場企業が仮想通貨を保有、日経報道
米マイクロストラテジーは2020年からインフレヘッジのためにビットコインを買い続けているが、日本企業の場合、進む円安の回避を目的とすることが多いようだ。
12:36
マイナー売り継続の中、ビットコインなど仮想通貨相場は冴えず
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコイン(BTC)が65000ドルを割り込んで2週連続続落している。半減期で資金繰りの悪化したマイナー売り継続が示唆される中、センチメントが悪化し、アルトコイン相場も売り優勢が続く。
11:35
「日本で暗号資産を再定義する必要」自民党木原誠二氏と平将明氏語る
自民党の木原誠二議員と平将明議員は、ビットコインなど仮想通貨を法的に再定義する必要性について話した。
10:20
米地裁、「XRPの二次販売が証券である可能性排除できず」州法上の訴訟で
米地裁判事はリップル社に対する新たな訴訟を承認。仮想通貨XRPの個人投資家への販売が証券にあたる可能性があるとしている。
09:40
ETF申請企業Bitwise、イーサリアムの動画広告を公開
米国でイーサリアム現物ETFの宣伝競争が開始する可能性があるとの声が、BitwiseがNFT動画広告を公開したことで上がった。動画の内容も明らかになっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア