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ビットコイン2つ不安材料に緩和の兆し、個別ファンダから見るアルトコインが置かれている状況とは|仮想通貨市況

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仮想通貨市場
ビットコイン相場は、いずれも底値付近を停滞する動きを継続させているものの、間接要因と見られるテザー問題と金融マーケット全体の下落の問題に緩和の兆しが見え始めた。一方でアルトコインは個別ファンダに反応しない状況が続いており、より厳しい状況に置かれている。

仮想通貨市場

仮想通貨市場は31日、底値割れが不安視されていたビットコイン価格はここ数日下値を切り上げる形で推移、いずれもレンジ抜けしない停滞相場が続きながらも、方向性を見定める動きを続けている。

懸念材料に緩和の兆し

10月の重要指標としての株式市場は、本日日経新聞の報道にもあったように、10月の日経平均株価は月間で、2199円58銭(9.1%)安と5ヶ月ぶりの下落、リーマン・ショック直後の2008年10月来の下落幅になるなど、厳しい状況が続いていた。

後述する株式市場レポートでも内容を追記するが、29日の「信用買い評価損益率」が、世界同時株安による大暴落でチャイナショックを上回る-30.29%を記録するなど、個人投資家の余剰資金も厳しい状況にあったといえる。

しかし、仮想通貨市場全体の不安材料とされた懸念材料「テザーの乖離」だけでなく、高い相関性を示していた株式などの日米金融マーケットも米国株高に加え、日経平均が大幅続伸と、一時的な間接的要因による仮想通貨市場への影響の点では、状況的は悪くないと言える。

特に年初来安値付近を彷徨うビットコインにおいて、間接的な懸念点は少しでも取り除いておきたい状況であるため、この動きは歓迎したい動きとなる。

個別ファンダは厳しい状況か

基本的にビットコインの相関性が強いアルトコインは、相場全体のファンダメンタルズ要因に反応して動くビットコイン価格や、BTCテクニカルの動きに左右されやすい傾向にあるが、前述したように、相場の方向性を見定めている現在、特にアルトコインの個別ファンダが効きにくい状況にあると言える。

時価総額ランキングを提供するCoinMarketCapの変動率一覧をみて明らかなように、下落幅こそアルトコインの方が高いものの、相場全体の%は一貫しており、各通貨にも重要なファンダが見られてはいるものの、反応は極めて鈍い。

特に明日半減期(今回の場合、正確には供給量減少)を控える仮想通貨Liskは、通貨に置ける重要ファンダを目前に反応しておらず、反応の鈍さを感じさせる一つの例と言える。

Liskの半減期をカウントするliskdelegate.ioでは、ブロック時間を逆算して、日本時間2018年11月1日を予定(10月30日22時時点)しており、block 7451520で、4LSKから3LSKにブロック報酬が減少する。

出典:liskdelegate.io

仮想通貨の希少性において、供給量が減少することは相場に長期的なプラスの影響を与えるため、通貨における重要ファンダメンタルズ要因となるが、相場の地合いの悪さと停滞相場の状況から、現状ではLSK価格に影響がでていない。

DASHのハッシュレートには注目

また、仮想通貨DASHのハッシュレートが、この厳しい地合いの中で過去最高値を更新していることには注目だ。

現在のマイニング業界は、年初から続く価格下落、また企業の競争率の激化によるハッシュレートやデフィカルティの上昇という二重苦に苛まれている。

下の画像のように、昨年末より加速度的に上昇しているビットコインハッシュレートを見ると、マイニング機器開発の動きが加速している状況や、マイニング参入企業の増加が明らかではあるが、11ヶ月にも渡る下落の影響を受け、ここ1月の間ハッシュレートが停滞、また下落方向へ傾いている傾向が見られている。

出典:Blockchain.com

ハッシュレートが停滞しているという状況は、収益的に厳しい可能性も示唆し、撤退する動きもあるのではないかという疑惑も生み出しており、マイニング業者の状況は、業界全体が注目する一つのテーマであるといっても過言ではない。

このように、大多数の通貨ハッシュレートが、軒並みビットコイン同様下落傾向にある中で、DASHが際立った高騰を見せており、重要な一つの指標として注目したい。

出典:bitinfocharts.com

CoinPostの調査では、具体的な要因こそ見当たらなかったものの、ハッシュレートの上昇は、その通貨のセキュリティにも直結する重要な指標である。

仮想通貨(ブロックチェーン)関連株

仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄

米国株高に加え、外国為替市場が円安・ドル高に振れたことが好感されたことに加え、日経平均株価が+463円高の高値引け。

直近で売られ過ぎ水準にあった、仮想通貨関連株も買い戻しの動きが相次ぎ、2営業日連続の全面高となった。

期待で買われているセレス(3696)に加え、好業績銘柄のグノシー(6047)やULSグループ(3798)が大幅続伸となったほか、昨日に反騰の狼煙を上げた「マネックスグループ(8698)」も後場引けにかけて買われていき、終値は3.25%高の445円に。

本命材料がいつ来るか不透明感もある中で、依然として売り圧力も強いが、今後の価格推移が注目される。

反転攻勢のチャンスを伺う個人投資家

29日の「信用買い評価損益率」は、今回の世界同時株安による大暴落でチャイナショックを上回る-30.29%を記録していたが、31日にかけて20%台後半にまで改善しており、マザーズ指数も+4.31%となるなど、相場の底打ちを示唆している。

ただし、重要ファンダとして「米中間選挙」を11月6日(火)に控えており、10月下旬にかけて世界の株式市場がクラッシュしたことで、当面不安定な相場が続く可能性もある。特に日本市場は、米国市場の下落や海外発のネガティブな材料に過剰反応しやすく、機関の売り仕掛けで大幅下落する可能性もあるため、まだまだ油断は禁物だ。

米中間選挙は、2020年の「アメリカの大統領選」に向けて重要な意味を持ち、トランプ政権におけるこれまでの実績が問われることになるが、選挙結果次第では、アメリカの重要政策に大きな影響を与えかねず、世界の金融市場が動揺して株価が乱高下する可能性も考えられる。

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