ビットコインETF、240億円の流出
8月5日、米国市場でのビットコイン現物ETF(上場投資信託)における純資金流入額は、差し引き-1億6840万ドル(240億円)となった。前営業日(8月2日)の-2.33億ドル(338億円)に続き、2日連続の純流出である。
先週末に発表された7月の米雇用統計が市場予想を下回り、リセッション(景気後退)への警戒感が高まったことから、リスク回避姿勢が強まった。これに伴い、8月5日はハイテク株やS&P500指数の大幅な下落が見られ、金融市場全体が低迷している。
同日の午前(日本時間)には、ビットコイン(BTC)が前日比で一時10%安となり、イーサリアム(ETH)は前日比で一時20%以上暴落した。
SoSoValueのデータによると、12種類のビットコインETFの資金フローは合計で-1億6840万ドル、流出超過となった。その中で手数料が割高なグレイスケールの「GBTC」は-6,912万ドルで突出している。続いて、アークインベストと21シェアーズの「ARKB」が-6,900万ドル、フィデリティの「FBTC」も-5,800万ドルとなっている。
一方で、グレイスケールの新商品「Bitcoin Mini Trust(BTC)」には2,181万ドルの純流入があった。この新商品は、GBTCの1.5%という高い手数料に対し、0.15%という低手数料を導入しており、資金流出が続いていたGBTCに対する新たな選択肢となっている。
純資産額で最大のビットコインETFであるブラックロックの「IBIT」を含む6社のファンドは、8月5日に資金流入と流出の差額がゼロと計上された。
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イーサリアムETFは純流入に
一方、米国の9種類のイーサリアム現物ETFは、日経平均株価や暗号資産(仮想通貨)相場の暴落した8月5日に差し引き+4,873万ドル(約70億円)と純流入の状態になった。
7日追記:6日(米国時間)には、合計で+9,690万ドル(143億円)となり、2日続けて純流入となった。
SoSoValueのデータによるとETHファンドへの純流入の内訳は、ブラックロックの「ETHA」が+4,700万ドルでトップとなり、ヴァンエックの「ETHV」とフィデリティの「FETH」がそれぞれ+1,600万ドルで続いた。グレイスケールの「イーサリアム・ミニ・トラスト」も+759万ドルを記録した。
一方、グレイスケールの「ETHE」の5日の資金フローは-4,680万ドル(約68億円)で、9銘柄中唯一の流出超過となっている。
イーサリアム現物ETFが7月23日に取引を開始して以来、グレイスケールの「ETHE」からの資金流出累計は21億6,000万ドル(約3,130億円)に達した。ETHEは2017年12月に私募として発売されたが、ETFへの転換を機に流出が続いているものの、依然として約47億ドル(約6,830億円)を保持している。
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