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マイニング企業 Bitfarms、競合のStronghold Digitalを買収

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ライバル企業を買収

マイニング企業ビットファームズ(Bitfarms)は21日、1億7,500万ドル(約254億円)の株式および債務による取引で、競合他社のストロングホールド・デジタル・マイニング(Stronghold Digital Mining)を買収したと発表した。

ビットファームズの声明によると、両社は株式交換による合併契約を締結。買収金額は1億2,500万ドル相当の株式に5,000万ドルの負債引き受け額を合わせたものだ。

両社の取締役会は、この取引を満場一致で承認。合併は規制当局の承認と株主の同意を経て、2025年第1四半期に完了する予定だという。

ビットファームズのBen Gagnon最高経営責任者は、「3年間にわたる継続的な協議を経て、この変革的な買収を発表できることを誇りに思う。これは、ビットファームズの力強い未来を確保するための決定的な一歩となる」と述べた。

ビットファームズが得るもの

今回の買収により、ビットファームズは以下のような恩恵を享受することを期待している。

  • ストロングホールドの現在のハッシュレート4.0EH/s。さらに2025年、フリートのアップグレードにより10EH/s以上に増加する可能性
  • ストロングホールドが所有する二つの商用発電所(ペンシルバニア州)
  • 米国最大の卸売電力市場(PJMグリッド=ペンシルベニア、ニュージャージー、メリーランド州相互接続)へのアクセスによる電力の獲得
  • 2025年末までにエネルギーポートフォリオを950MWに拡大(50%は米国内)
  • 複数年にわたる拡張容量を最大1.6GWに引き上げ(米国内で現在の6%から66%へ)

ビットコインは今年4月に4年に一度の半減期を迎え、マイナーが受け取るブロック報酬は6.25BTCから3.125BTCに減少した。

マイニング企業は生き残りをかけて、高性能コンピューティング(HPC)や人工知能(AI)アプリケーション向けの処理など、マイニング以外の分野への進出で経営の多様化を図ろうとしている。

Gagnon氏は、今回の買収について以下のように述べた。

発電との垂直統合、エネルギー取引機能の拡大、そして数年にわたって大幅な拡張の可能性を秘めたHPC/AI向けの有望な2つの拠点を確保することで、ビットコインマイニングを超えた多角化戦略を実行し、より長期的な株主価値を創造していく。

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買収の試み

競争の激しいマイニング業界において、ライバル企業の合併や買収により、競争力を高めようとする試みは他にもある。

今回ストロングホールド・デジタルの買収を発表したビットファームズだが、米マイニング大手ライオット(Riot Platforms)は今年4月、ビットファームズに買収提案を持ちかけた。

ビットファームズの取締役会は、この提案は同社を「著しく過小評価している」として却下。ライオットは5月、9億5000万ドルで買収する提案を公表したが、ビットファームズ側は敵対的買収を阻止するために「ポイズンピル」として知られる株主権利プランを採用した。

ライオットは買収提案を一旦取り下げたが、同社は今月、ビットファームズの株式100万株を追加購入し、発行済み株式の18.9%を保有する筆頭株主となった。

ライオットは、退任したビットファームの共同創業者で元会長のNicolas Bonta氏の後任として、取締会に3人の独立した取締役を指名。形を変えた買収の試みは続いているようだ。

ビットファームズについて

2017年に設立されたビットファームズは、自社管理、自社所有の電気エンジニアリング、設置サービス、複数のオンサイト技術修理センターを備えた垂直統合型マイニングファームを開発、所有、運営している。

現在、カナダ、米国、パラグアイ、アルゼンチンの4か国で12のビットコインデータセンターを運営し、さらに2箇所で開発を進めている。

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