CoreWeaveと12年間の契約を締結
米ナスダック上場のビットコインマイニング企業コア・サイエンティフィックは4日、AIモデルのトレーニング向けのインフラ提供で、クラウドプロバイダーCoreWeaveと12年間に渡る契約を結んだと発表した。
この12年間で、コア・サイエンティフィックの累計総収益は35億ドル(約5,440億円)を超えると推定されている。推定平均年間収益は約2億9,000万ドル(約450億円)になる見込みだ。発表後、同社の株価は30%程度上昇している。
コア・サイエンティフィックのアダム・サリバン氏CEOは次のように説明した。
CoreWeaveとの提携を拡大させることで、当社にはビジネスモデルを多様化し、暗号資産(仮想通貨)ビットコインのマイニングとその他のコンピューティングのホスティング事業の間で収益ポートフォリオのバランスをとる道が開かれた。
ビットコインの上昇の可能性に対するエクスポージャーを維持しながら、キャッシュフローを最大化し、リスクを最小限に抑える態勢が整った。
CoreWeaveは2017年に設立された企業で、AIモデルのトレーニングと実行用のグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)などのインフラを企業に提供している。5月の資金調達ラウンドでは190億ドル(約2.9兆円)と評価された。数か月前の70億ドル(約1兆円)から急増しており、AI関連リソースに対する需要を反映している。
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コア・サイエンティフィックはCoreWeaveの高性能コンピューティング(HPC)オペレーションのために、200メガワット(MW)相当のインフラを貸し出すことになる。これは、現在のコア・サイエンティフィックの運用インフラの約18%を占める。
コア・サイエンティフィックは2022年に「チャプターイレブン」にもとづいた破産申請を行っていたが、その後再建し、今年の第1四半期(1Q)にナスダックに再上場した。1Qには純利益2億1,070万ドル(約330億円)を計上し大幅に業績を回復しているところだ。
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米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは
日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。
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収入源の多角化目指すマイナー
ビットコインが4月に半減期を迎え、マイナーへの報酬が6.25 BTCから3.125 BTCに減少したことも背景にして、一部のマイニング事業者は収入源の多角化に乗り出している。
例えば米マイニング企業Hut 8は、ビットコインマイニングの他に、AIや高性能コンピューティングなどの新技術関連の事業拡大も計画しているところだ。
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他に、マラソン・デジタルホールディングスは、ビットコインのレイヤー2ネットワーク「Anduro」をローンチすると発表している。
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