メンツェン氏がBTC備蓄に意欲
ポーランドの大統領選に立候補しているスワウォミール・メンツェン氏は17日、当選した場合はビットコイン(BTC)を国家として備蓄することに前向きな姿勢を示した。同様の方針を先んじて示している米国のトランプ次期大統領にならったものとみられる。
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また、大統領に選出された場合は、仮想通貨に優しい規制環境や税制を整えるともXに投稿している。
メンツェン氏は、ソーシャルネットワーキングサービス「X」上でビットコイン準備金を導入する意志があるのかと聞かれ、ポーランド語で「もちろん(Oczywiście!)」と答えた。質問者は、米国の非営利団体サトシ・アクションファンドがビットコイン備蓄法案のひな型を公開したとの発表を引用して、この質問を投げかけていた。
Oczywiście!
— Sławomir Mentzen (@SlawomirMentzen) November 17, 2024
サトシアクションファンドは、米国の州議会が利用できるひな型を公開しており、インフレやその他の経済的不確実性の影響から州の財源を保護する方法として、ビットコインを掲げている。
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メンツェン氏はポーランドの右派自由主義政治家で、複数の会計事務所運営なども行っている人物だ。
ポーランドでは次回の大統領選が2025年前半に予定されている。現職のアンジェイ・ドゥダ大統領は現在二期目で、再選が可能なのは1回のみであるため次回は出馬できない。このため、新たな候補者が注目されている。
トランプ氏再選を受けて、現在米国ではシンシア・ルミス議員らがビットコインを準備資産とする法案で気運を高めているところだ。もし仮にこの法案が実現した場合は、他の国も続く可能性があると指摘されている。
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「デジタルゴールドの役割」を期待
BEinCRYPTOポーランド版によると、メンツェン氏は1BTC=600ドル程度だった2013年にビットコイン購入を開始。現在33.7 BTC(時価4.7億円相当)を所有しているとされる。
米大統領選後にビットコインが史上最高記録を更新している状況だが、それでもメンツェン氏は売却するつもりはないと話した。ビットコインの長期的な価値を信じており、「コツは何年も売らないことだ」と意見する格好だ。
また、9月にも国家が準備金としてビットコインを保有することについて「外貨準備におけるデジタルゴールドの役割を果たす可能性がある」と前向きな姿勢を示していた。
一方で数年前には投資リスクについて認識も表明している。メンツェン氏は一部から仮想通貨を推奨しているとして批判を向けられてきた。こうしたことを背景に同氏は2022年時点で「仮想通貨は危険な投資」だと話している。
2013年には「手持ちの資金ほとんどを使って」ビットコインを購入し大部分を保持しているが、2022年においては、こうした行動は賢明ではないと述べていた形だ。
また、購入した理由については「従来型金融システムに代わる興味深い選択肢」だと考え、「自由主義者」としてイデオロギー的な理由から投資を行ったと語っている。
リスクも認識しているメンツェン氏が今後、国家のビットコイン備蓄をどのように提案していくのか注目したい。
ビットコインを国家として保有していることで知られるのは南米エルサルバドルである。同国はブケレ大統領の下、ビットコイン積み立て購入を実施しており、現在は約5,937 BTC(時価831億円相当)を保有している。
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