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ルミス議員、米国のビットコイン準備金を改めて呼びかけ トランプ氏勝利受け

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「2024年ビットコイン法」

米共和党のシンシア・ルミス議員は7日、大統領選にドナルド・トランプ氏が勝利したことを受けて、米国が戦略的にビットコインを備蓄することを改めて唱えた。

ルミス氏は7月末、米連邦準備銀行(FED)に戦略的準備金としてビットコインを保有することを義務づける法案「2024年ビットコイン法」を上院に提出している。

米国が一定期間内に100万枚のビットコイン(時価11兆円相当)を購入し、ビットコイン総供給量の約5%を取得することを定める内容だ。ルミス氏は、これによりインフレ率の上昇や、国家債務の増加などに対応することもできるとしている。

この法案は、取得したビットコインを最低20年間保有すること、連邦債務の返済以外の目的でビットコインを売却してはならないことも盛り込んでいる。

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なお、トランプ氏自身も7月、再選した場合には米司法省が保有する約21万BTC(時価2.4兆円相当)を売却せず、国家戦略的な備蓄に充てる予定だと話していた。

ルミス氏の法案よりは控えめな内容ではあるが、来年1月の就任後に実施される政策に注目が集まっている。

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ビットコイン備蓄が実現した場合、影響は?

米国のビットコインサービス企業Riverは、ルミス氏の法案が与える影響を分析している。特に、債務問題で役立つ可能性があると意見した。

Riverは、米連邦政府の債務は35兆ドル(約5,400兆円)を超え、加速的に増加していると指摘。2010年代には、債務は年間約1兆ドル増加し、この10年間は年間2.6兆ドルの割合で増加していると続けた。

こうした状況を改善する方法の一つは、インフレや債務の増加よりも速く価値が上がる資産に投資することだと論じている。ビットコインをそうした資産として考慮する格好だ。

Riverは、2014年以降ビットコインの年間価格パフォーマンスはインフレや、S&P500など他の資産クラスの成長を大幅に上回っていること、ビットコインの時価総額はまだ株式、債券など従来型資産の1%未満であり、今後成長を続ける可能性があることを挙げた。

ただし、ビットコイン準備金だけで債務問題を解決することは難しいとも分析。例えば560億ドル(約8.6兆円)を投資して100万枚のビットコインを購入した場合、債務を完全に返済するには625倍を超える値上がりが必要だとしている。

出典:River

Riverは、それでもビットコイン備蓄には利点があると論じている。まず、現在の価格では、年間20万BTCを取得しても年間連邦予算の0.2%未満だと指摘。

さらに、米国がビットコイン購入を開始した場合、他の先進国もそれに続く可能性が高く、米国が長期的には強い立場に立てると意見している。また、米国がビットコインの大量購入を決めた場合、ビットコインへの需要が高まり価格の上昇要因になると予測した。

ただ、法案の実現可能性は不透明である。ビットコイン準備金に関する予算編成で議会の承認が必要とされる場合、議論の場で国家準備金としてはリスクが高すぎるという意見が上がる可能性があるとも指摘されている。

一方、今回の選挙では、仮想通貨支持を強く打ち出した共和党が上院の過半数を奪還し、下院は本記事執筆時点で結果は確定していないものの、共和党がリードしている。仮に共和党が与党として議会を掌握した場合、関連法案に対する前向きな議論が活発化する可能性も考えられるだろう。

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なお、トランプ氏も以前、ビットコインで米国の債務問題に対処することについて言及していた。

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