マイニング企業が買い増し継続
米国の大手暗号資産(仮想通貨)ビットコインマイニング企業が、半減期後の市場環境に向けてビットコインの積み増しを加速させている。特に注目を集めているのが、米国最大の上場マイニング企業MARAと時価総額で8位のHut8の最新の動きだ。
MARAは19日、11月と12月に発行したゼロクーポン転換社債から19.25億ドルを調達し、その資金を活用して約15,574BTCを購入したと発表した。1BTCあたり約98,529ドル、総額15.3億ドルの大規模な投資を実施した。2026年満期の既存転換社債の買い戻しにも2.63億ドルを充当し、残額は追加のビットコイン取得に充てる方針を示している。
12月18日時点でのMARAのビットコイン保有量は44,394BTCとなり、当時のBTC価格約10万ドルで換算すると約44.5億ドル(7,000億円)規模の資産を保有している計算となる。
一方Hut8も同時期に990BTCを約1億ドルで取得し、保有量を10,096BTCまで増加させた。
Hut8のCEOは、戦略的なビットコイン準備金の構築が事業価値の創出を加速させると指摘。パワーインフラとデジタルインフラの大規模な成長イニシアチブを追求する中で、財務基盤の強化につながるとの見解を示している。
さらに、同じ週には、別の大手マイニング企業であるRiot Platformsも転換社債発行による調達資金を活用して保有量を17,429BTCまで増加させた。
企業によるビットコイン保有の最大手であるマイクロストラテジーも先週末に約15,350BTCを15億ドルで追加購入。過去6週間だけで全保有量の39%に相当する175億ドル分のビットコインを取得し、総保有量が439,000BTCに達している。同社創業者のマイケル・セイラー氏は「ビットコインを買うのに悪い日はない」と強気の姿勢を示している。
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米大手資産運用会社バーンスタインのアナリストらは、余剰資金を持つ中小企業がマイクロストラテジーのモデルに追随する可能性を指摘。一方で、大手テクノロジー企業は本業の優位性から、ビットコイン投資を大規模に展開する可能性は低いとの見方を示している。
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