はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

SolanaのL2「HyperGrid Framework」を専門家が解説|Superteam Japan寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SolanaにおけるL2について

SolanaのL2はEthereumなど、他のL2と大きく異なる特徴を持っています。
今回は、SolanaのL2の一つである、HyperGrid Frameworkについて紹介します。

「HyperGrid Framework」は、Solanaエコシステムに特化した次世代のロールアップスケーリングとオーケストレーションを実現する注目の技術です。
と言っても難しそうなので、一つずつ紐解いていきましょう。
SolanaのL2としての独自の特徴については第2章からになります。

1. 概要

1-1. 全体の構成

まず、HyperGrid Frameworkは下のような構成になっており、L1であるSolana Base Layer(いわゆるSolana)に対して、L2側である「HyperGrid」「Grid」が存在しています。

ちなみに、Validatorがいるのはこの「HyperGrid」の箇所です。
そのため、L2のコンセンサスレイヤーの役割を担っているのは、この「HyperGrid」です。

1-2. ロールアップスケーリングについて

では、ロールアップについて見てみましょう。
詳しくは後で触れますが、このようにGridで処理を行い、その結果をHyperGridを通じて「Solana Base Layer」に送っています。

さらにもうちょっと細かく見てみますと、その処理というのは、ユーザーがProgramID(コントラクトアドレスのようなもの)やメソッドなどを指定して実行しています。

さらに細かく見てみますと、「HyperGrid」の「Synchronization Program」というプログラムが処理を行ってくれています。
名前が「Synchronization(同期)」というのが気になりますね。
この理由は第2章で出てきます。

1-3. オーケストレーションについて

オーケストレーションとは調整役のことです。
これにより、複数の Gridが効率よく動くように調整してくれています。

例えば、その一環として、HyperGridはガスの支払い履歴を「Sonic Grid」に共有します。
これを元に、Sonic Gridはガス計算プログラムを実行しています。

2. Solanaのデータの利用

ここまでで、何がすごいの?と思った方も多いと思います。
ここからは、SolanaのL2として、多くの他のブロックチェーンのL2との違いを見てみましょう。
一番の違いは、利用するデータがL2オリジナルのものではなく、「Solana Base Layer」のものであるという点です。

2-1. 状態の同期の流れ

下の図のように、「HyperGrid」を通じて、各Gridに状態が共有されています。

2-2. 状態の同期の特徴

この大きな特徴の一つとして、エコシステムが分散しにくいということがあります。
あくまでもオリジナルのデータはSolanaにあります。
L2の主な役割はその処理を迅速に行うことです。
そのため、仮に特定のGridが成長した場合も、彼らが使っている元のデータはSolanaのものであり、Solanaのエコシステムの成長と利害が衝突しません。

2-3. 状態の同期の方法

GridはHyperGridを通じて、Solana Base Layerのアカウント情報を同期しています。
Gridでのデータを「Bank – local」、Solana Base Layerでのデータを「Bank – remote」と呼んでいます。

2-4. 整合性について

ただ、同じデータが二つもあると、整合性の問題が気になりますね。
その部分の処理をしているのが、HyperGridの「Synchronization Program」です。
ユーザーからのリクエストを受けると、該当のプログラムをロック状態にします。

ロックされた状態で、HyperGridで書き込みを行います。
その後、Solana Base Layerで書き込みを行い、ロックの解除(リリース)を行います。

このようにして、Solana Base Layerとの整合性を保っています。

3. 最後に

これらのように、HyperGrid Framework は、Solana エコシステムに特化した次世代の L2 スケーリング技術として、ユニークなアプローチを提供します。
Grid を通じて効率的にデータを処理しながらも、Solana Base Layer のセキュリティや整合性を活用することで、スケーラビリティと分散性を両立させています。
このような仕組みは、Solana エコシステムの拡大と、より高度な分散型アプリケーションの実現を支える重要な要素です。

以上です。
最後までありがとうございました。

寄稿者:Yuki Takahashi Yuki Takahashi
CryptoGamesブロックチェーンエンジニア。Superteam Japan メンバー。Metaplex Japan メンバー。 2021年に公務員からブロックチェーン業界に転職。ETH Global Tokyoのメンターを始め、勉強会の登壇やハッカソンでの受賞・審査員歴など多数。 現在は海外のディベロッパー向けのYouTubeの作成に力を入れている。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
01/28 水曜日
16:51
ヴィタリック氏、「意義あるアプリ不足がイーサリアム最大のリスク」
イーサリアム創設者ヴィタリック・ブテリン氏がインタビューで、イーサリアム最大のリスクは技術的脆弱性ではなく「社会的意義のあるアプリケーション不足」だと警告。仮想通貨業界の「終末シナリオ」を避けるため、投機から実用へのシフトを訴えた。
16:04
レイ・ダリオ「世界秩序は崩壊の瀬戸際」、ビットコインの真価問われる
著名投資家レイ・ダリオ氏が米国の秩序崩壊リスクを警告。金が史上最高値を更新する中、ビットコインは「デジタルゴールド」として機能するのか、その真価が問われている。
15:46
英広告当局、コインベース広告を禁止 仮想通貨リスクを「軽視」と判断
英国の広告基準局がコインベースの風刺的な広告キャンペーンを禁止。仮想通貨リスクの適切な開示を欠いたとして「無責任」と判断。同社は決定に反論している。
14:17
ビットコイン、60日間のレンジ相場が継続 米国の売り圧力が主導=Wintermute
Wintermuteが26日に投稿した市場分析で、ビットコインが85,000~94,000ドルのレンジで60日間推移していることを指摘。記録的なETF資金流出により米国の売り圧力が市場を主導していると分析した。今週のFOMC会合やビッグテック決算が転換点となる可能性を示唆している。
13:30
イーサリアムのAIエージェント向け新規格ERC-8004、メインネットで間もなく稼働へ
イーサリアムがAIエージェント間の安全で信頼性の高い相互作用を可能にする新規格ERC-8004をメインネット上で間もなく稼働させると発表した。AIサービスがゲートキーパーなしで相互運用できるグローバル市場を実現へ。
13:05
「仮想通貨決済が日常の商取引に浸透しつつある」ペイパルら調査
決済大手ペイパルらが店舗による仮想通貨決済の導入状況について最新調査を実施した。業界別の導入率や売上への影響など、詳細データを解説する。
11:45
テザーが世界有数の金保有企業に、140トンで銀行・国家以外では最大規模
ブルームバーグによると、仮想通貨大手テザーが約140トンの金を保有し、銀行や国家以外では世界最大の金保有者となった。IMFデータでは世界トップ30の金保有者に入る。
11:20
ヘイズ氏、日銀・FRBの市場介入で「ビットコイン上昇の可能性」
BitMEX創業者ヘイズ氏が日銀・FRBの市場介入シナリオを分析。円安とJGB利回り上昇を受け、FRBが実質的なQEを実施する可能性を指摘。バランスシート拡大によりビットコイン価格上昇の可能性があると予測。
10:50
金融庁、資金決済法改正案でパブコメ募集
金融庁は、資金決済法の改正案を公開し、パブリックコメントの募集を開始。ステーブルコインの発行・運用に関係する改正案が特に注目を集めている。
10:20
モルガン・スタンレーが仮想通貨事業を本格強化、戦略責任者ポストを新設
米金融大手モルガン・スタンレーがデジタル資産戦略責任者ポストを新設し、仮想通貨事業を本格的に強化する。今年前半にビットコイン、イーサリアム、ソラナの取引を開始する計画だ。
10:00
トム・リー予測、「金・銀が調整局面入れば、仮想通貨市場には反発の可能性」
ファンドストラットのトム・リー氏が、金・銀の調整局面後に仮想通貨が反発する可能性があると予測。2025年10月の大規模デレバレッジの影響が続く中、ダボス会議ではウォール街が伝統的金融とトークン化の融合を支持する動きが加速している。
09:35
ピーター・シフ、「ビットコインより金が優れている」と見解
著名エコノミストのピーター・シフ氏が仮想通貨ビットコインとゴールドを比較。準備通貨としての可能性や投資価値についてゴールドの方が優れていると主張した。
09:15
野村のレーザー・デジタル、米国で国法信託銀行免許を申請
フィナンシャル・タイムズの報道によると、野村ホールディングス傘下のデジタル資産部門レーザー・デジタルが米国の国法信託銀行免許を通貨監督庁に申請した。連邦免許により全米での事業展開が可能になる。
08:30
ステーブルコイン普及で米銀行システムから760億円の預金流出リスクか
スタンダード・チャータード銀行がステーブルコインの普及により米国の銀行が2028年末までに最大5000億ドルの預金流出リスクに直面すると分析した。地方銀行が最も高いリスクにさらされている。
07:50
金相場と米法案の審議に注目、Bitwise幹部が今後の仮想通貨相場を分析
Bitwiseの最高投資責任者は金価格の上昇とクラリティ法案成立の不確実性に注目していると述べた。今後の仮想通貨相場への影響も分析している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧