
仮想通貨税制改正法案の見通し
米国のキャロライン・リービット報道官は17日、トランプ大統領と現政権は暗号資産(仮想通貨)の少額免税措置を支持していると話した。
この少額免税措置は、コーヒーの購入などで仮想通貨を気軽に使用したい人のためのものであり、仮想通貨決済を容易で効率的にする狙いがあると説明。将来的に少額免税措置を実現するために、法整備を模索すると述べている。
米国では、GENIUS法案や反CBDC監視国家法案などの主要なルールに加え、仮想通貨の税制改正法案も注目を集めている。リービット氏は17日の会見で、仮想通貨の少額免税措置に対するトランプ大統領の見解について「Bitcoin Magazine」の記者から質問され、上記のように回答した。
CBDCとは
「Central Bank Digital Currency」の略で、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。仮想通貨との大きな違いは、CBDCはデジタル上の法定通貨であること。
もともと仮想通貨の少額免税措置は、「大きく美しい法案」に盛り込まれることが期待されていた。しかし、法案がすでに可決された一方で、この措置を加えることは見送られている。
その後は、共和党のシンシア・ルミス上院議員が今月3日に、包括的な仮想通貨税制改正法案を再提出したと発表。この法案は300ドル(約4万4,000円)未満の少額取引に対する免税措置や、マイニング・ステーキング報酬の二重課税解消を柱とする。
米国では、これまでも仮想通貨の少額決済の免税措置を実現しようとする動きはあったが、まだ実現していない。
関連:ルミス議員、仮想通貨税制改正法案を再提出 300ドル未満取引の免税など盛り込む
今回リービット氏は他にも、GENIUS法案が議会で可決されたことなど主要な法案にも言及。これらの規制は、トランプ大統領が公約に掲げたように、米国を仮想通貨の中心地にするためにあると述べた。
そして、トランプ大統領によるGENIUS法案の署名イベントを行う予定であるとも説明している。