*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(1/29 AM7時)
暗号資産(仮想通貨)市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表(日本時間30日AM4時)を控え、様子見の姿勢を取る投資家が多い状況が続いている。そうした中、フランスの捜査当局が「バイナンス」に対する詐欺捜査を開始したとの報道が伝わり、アルトコインを中心に市場は下落した。さらに、トランプ前米大統領が輸入品に対する関税の引き上げを検討しているとの報道も重なり、下落を後押しした。
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1月28〜29日相場状況
バイナンスに関する報道が出た後、成行注文では現物市場を主導する形で売りが優勢となる売却が目立った(下画像黄枠)。
また、オーダーブックの状況を分析すると、一昨日に10万ドルを割り込んで以降、BidやAskの間で明確なサポートラインが形成されておらず、市場のボラティリティが一段と高まる可能性が示唆される。
CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のポジション動向に目を向けると、価格差益を狙うファンド(Leveraged Funds)のショートポジションが急速に増加しており、明日発表されるFOMCの結果次第では売りの買戻し(ショートカバー)が発生する可能性がある。
現状分析(1/29日AM7時)
FOMCを控え、市場では今後の金利見通しに対する警戒感が強まっている。トランプ前大統領は関税の引き上げを政策の一環として掲げており、この動きが米国内のインフレを加速させる可能性がある。その結果、米連邦準備制度(FRB)が金融引き締め策を実施するとの懸念が高まり、ビットコインを含む暗号資産市場の軟調な動きの主要因となっていると考えられる。また、結果次第では先物ショートポジションが増加していることから、ショートカバーが起きる可能性がある。
今後の重要な日程
- 1/30日 米FOMC
- 1/30日 ユーロ・ECB政策金利
- 1/31日 米PCEデフレータ 12月
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