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テザーFUD再び
米大手金融機関JPモルガンは、最大規模の仮想通貨ステーブルコイン発行体テザーに対し、米国のきたる新規制に従うするために保有するビットコインの大量売却を迫られる可能性があるとの見解を示し、業界に波紋を広げている。
これに対しテザーのパオロ・アルドイノCEOは即座に反論。SNSを通じて金融大手への批判を展開し、「JPモルガンのアナリストたちは、安価なビットコインを購入できなかったことへの妬みを感じているようだ。彼らはビットコインもテザーも理解していない」と一蹴した。
アルドイノCEOはThe Blockの取材で、「最も極端なシナリオを想定しても、テザーグループは200億ドル以上の極めて流動性の高い資産を保有し、米国債を通じて四半期ごとに12億ドル以上の利益を生み出している」と強調。新規制への対応は「円滑に進む」との見通しを示した。
JPモルガンは報告書で、規制環境の変化によりテザーがビットコイン準備金の一部を清算せざるを得なくなり、その結果ビットコイン価格の大幅な下落を引き起こす可能性があると予測している。
その分析によると、現在提案中の米国ステーブルコイン規制により、テザーはビットコイン、貴金属、コマーシャルペーパー、担保付き融資など、規制不適合資産の売却を強いられる可能性があるという。テザーは現在、準備金の一部として約83,758ビットコイン(BTC)(現在価格で80億ドル超)を保有している。2023年より四半期利益の最大15%をビットコイン購入に充てている。
現在、米国では下院の「ステーブルコイン透明性・説明責任法(STABLE法)」と上院の「米国ステーブルコインのための国家革新指針確立法(GENIUS法)」という2つのステーブルコイン規制法案が審議されている。両法案は、より厳格な準備金管理規則を課し、ステーブルコインが米国債などの流動資産による1対1の裏付けを維持することを目的としている。
JPモルガンのアナリストチームによると、テザーの準備金のうちSTABLE法の基準を満たすのは66%にとどまり、GENIUS法では83%まで上昇するとされている。
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出典:JPモルガン
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出典:JPモルガン