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グローバルリスクオフで金融市場下落、エヌビディア好決算も関税懸念が重しに QCP分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

QCPキャピタルの分析内容

QCPキャピタルの26日の分析によると、グローバルなリスクオフの動きは今週株式、金、ビットコイン(BTC)を押し下げ、市場ではスタグフレーションへの懸念が高まっている状況だ。消費者信頼感指数が予想を下回る結果(予想103に対し実績98)を示し、関税措置がすでに消費者センチメントに重荷となっていることが示唆されている。一方、消費者調査全般において短期インフレ期待は依然として高い水準を維持している。

スタグフレーションの軌道を確認するには時期尚早だが、最近の展開に対する市場の反応は不安の高まりを示している。米国政府がカナダとメキシコからの輸入品に対する25%の関税(3月3日発効)を確認したことで、さらに市場センチメントは悪化した。また、対中国への一層強硬な措置が予想される中、投資家は不確実性の高まりを受けてリスクエクスポージャーを縮小している。

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この環境下でリスク資産の新規買い手は限定的となり、過度に集中したトレードが解消される中で更なる下落の可能性が高まっている。2024年の注目トレードだった「マグニフィセント7」は崩れつつあり、METAとNFLXのみが年初来プラスのパフォーマンスを維持している。

また、ビットコインは株式などのリスク資産と同調して取引され続けており、ETFからの資金流出は投資家の強気姿勢の欠如を示している。変動の激しい市場において、仮想通貨は投資家がエクスポージャーを削減する際に最初に清算される資産となっている。

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短期的な重要イベントとして注目されているエヌビディアの決算は、第4四半期(2025年度)に調整後EPS 0.89ドル(前年比71%増)、売上高393億ドル(前年比78%増)、調整後営業利益255.2億ドル(前年比73%増)と好調な結果となった。2026年度第1四半期のガイダンスでは、予想売上高430億ドル、調整後粗利益率71.0%、調整後営業費用36億ドルを示している。一方、同社株価は時間外取引で反落した。

もう一つの重要指標であるPCE(個人消費支出)価格指数は、金曜日の発表が予定され、前年比2.5%と予測されている。これはFRBの目標である2%を上回り続けており、インフレが2%に向かう明確な兆候が見られるまで、FRBは現在の金利水準を維持し、利下げを停止し続ける可能性が高い。市場は現在、2025年の利下げを2回予想しており、最初の利下げは6月または7月になると見込まれている。

エヌビディアの好調な決算にもかかわらず、米国の貿易政策とインフレの動向が市場心理を左右し続ける中、投資家はリスク管理を優先する姿勢を続けると予想されている。

▼ スタグフレーション(用語解説)

スタグフレーションとは、経済成長の停滞(stagnation)とインフレーション(inflation)が同時に発生する状態を指す。通常、経済が低迷すると需要が減少し物価は下落するが、スタグフレーションでは景気後退や高失業率と同時に物価上昇が続くという矛盾した現象が起こる。政策対応が難しく、1970年代の石油危機時に顕著に見られた。

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