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相次ぐSECの訴訟終結
ブロックチェーン企業コンセンシス(Consensys)の創業者ジョセフ・ルービン氏は28日、同社と米国証券取引委員会(SEC)が仮想通貨ウォレット「メタマスク(MetaMask)」に関する訴訟を「原則的に」終結することで合意したと発表した。
ルービン氏はSNS上で「コンセンシスとSECがメタマスクに関する証券法執行訴訟を却下すべきとの原則合意に達したことを発表できることを嬉しく思う。委員会の承認を条件として、SECは事実上この訴訟を終結させる合意書を裁判所に提出する」と述べ、「我々は最後まで戦う覚悟だったが、この結果を大いに歓迎する」と続けた。
メタマスクは世界で最も普及している仮想通貨ウォレットの一つで、コンセンシスはこのソフトウェアを開発するWeb3企業だ。昨年6月、SECはコンセンシスのメタマスクステーキングサービスが法律に違反しているとして、ニューヨーク東部地区連邦地方裁判所に訴訟を提起していた。この和解は、トランプ政権下での仮想通貨規制環境の急速な変化を反映している。
この動きはSECが今週発表した仮想通貨取引所ジェミニ(Gemini)に対する調査終了決定に続くものだ。SECは24日、ジェミニに対する調査を終了し法的措置を取らないことを決定した。ジェミニの共同創業者キャメロン・ウィンクルボス氏は「調査開始から699日、ウェルズ通知を受け取ってから277日後に、ようやくこの決定が下された」と述べ、「これは仮想通貨に対する戦争終結への新たな節目ではあるが、SECが我々や業界、そしてアメリカに与えた損害を補うには程遠い」と批判的な見解を示した。