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正式取り下げ
米国証券取引委員会(SEC)は28曜日、米国最大の仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)に対する訴訟を「prejudice付き」(再提訴不可)で正式に取り下げるよう、ニューヨーク南部地区連邦裁判所に申請した。この決定により、2023年6月から続いてきた両者の法的争いに終止符が打たれることになる。
先週、コインベースはSECがこの訴訟を取り下げる計画だと発表していた。同社の最高法務責任者ポール・グレワル氏は当時「SEC職員が、委員の承認を条件に違法な執行訴訟を取り下げることで原則合意したーこれは大きな過ちを正すものだ」と述べていた。コインベースCEOのブライアン・アームストロング氏もこの結果を「非常に理にかなっている」と評価し、来週にもSEC委員会の承認が得られる見込みだと述べていた。
この訴訟は2023年6月、コインベースが米国の証券法に違反しているとしてSECが提訴したことに始まる。SECの主張によれば、コインベースは伝統的な証券市場では分離されているブローカー、取引所、清算機関という3つの機能を統合しており、「ブローカー、国家証券取引所、または清算機関としてSECに登録したことがなく、証券市場のための開示制度を回避している」と指摘していた。また、ソラナ(SOL)、ADA、MATIC、FILなど複数のトークンを未登録有価証券として名指ししていた。
訴訟の背景には、コインベースが2021年4月に上場した際の経緯がある。同社によれば、上場過程でSECが同社のビジネスモデルとS1開示資料を審査し上場を許可したにもかかわらず、2年後に提訴された。グレワル氏は「この2年間で変わったのはSECの政治的リーダーシップであり、仮想通貨との戦いにおいて、彼らは法の上に立っているかのように振る舞い、憲法に定められた議会の権限を簒奪した」と強く批判していた。