はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米国のビットコイン準備金設立で「他国も追随か」 Bitwise CIO分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

他国がビットコインを購入する可能性を高める

トランプ大統領は数時間前、ホワイトハウスにて戦略的ビットコイン(BTC)準備金を設立する大統領令に署名した。サックス仮想通貨特命官によると、この準備金は刑事または民事の資産没収手続きの一環として政府が既に保有しているビットコインで構成される。米国政府は約2.6兆円相当の19万8109 BTCを所有しているとされ、今回の大統領令では連邦政府の仮想通貨保有量の完全な会計調査も指示された。

注目すべき点は、政府がこの準備金に預け入れたビットコインを売却せず、価値保存手段として保持する方針を明確にしたことだ。サックス特命官はこの準備金を「デジタル版フォートノックス(米国の金塊保管施設)」と表現し、その重要性を強調した。さらに財務長官と商務長官には「追加のビットコインを取得するための予算中立的な戦略を策定する権限」が付与されたが、これには「米国納税者に追加的コスト(購入のための追加徴税)を生じさせない」という条件が付されている。

今回の政策はビットコイン市場に重大な影響を与えると見られている。ビットコインETF発行企業のBitwise CIO マット・ホーガン氏の分析によれば、この動きは「米国政府が将来ビットコインを禁止する可能性を劇的に減少させる」とともに、「他国が戦略的ビットコイン準備金を設立する可能性を大幅に高める」ことになる。特に注目すべきは、米国による追加購入の可能性を前に「他国が先行してビットコインを確保しようとする短期的な機会の窓」が生まれる点だという。

さらに大統領令では、ビットコイン以外の仮想通貨からなる「米国デジタル資産備蓄(ストックパイル)」の設立も決定された。サックス特命官は「政府は没収手続きを通じて得られた資産以外に、追加で仮想通貨を備蓄のために取得することはない」と明言し、この備蓄の目的は「財務省の下で政府が保有する仮想通貨の責任ある管理を行うこと」にあると説明した。

この政策変更がもたらす制度的影響も投資家に注目されている。ホーガン氏によれば、米国政府によるビットコイン保有は「IMFなどの準政府機関を含む各種機関が、ビットコインを危険または保有に不適切なものとして位置づけることを著しく困難にする」効果を持つ。これにより、機関投資家によるビットコイン採用の障壁が低くなる可能性が高い。

関連IMF、エルサルバドルのビットコイン戦略に制限追加か 融資契約でリスクを指摘

さらに、コインベースをはじめとする業界関係者からは、今回の大統領令により市場から約2.6兆円相当のビットコイン売圧が取り除かれるとの見方が示されている。米国政府が保有ビットコインを売却しないという明確な方針を示したことで、市場の不確実性が大幅に減少したとの分析だ。この政策は、ビットコインの制度的認知と長期的価値に対する信頼を強化する重要な転換点となりうる。

特集:米国の仮想通貨「準備金」構想:トランプ政権・各州の注目点

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/22 火曜日
18:15
ソラナで新ステーブルコイン「USD’」ローンチへ、GENIUS法準拠でBraleが発行
米規制準拠の次世代ステーブルコイン「USD’」がソラナチェーン上でローンチした。米国債100%担保でBraleが発行、金融機関対応の設計が注目されている。
17:51
エテナ財団、ENA財務戦略企業『StablecoinX』設立を計画 約530億円分のENA購入へ
エテナ財団が仮想通貨ENAの財務戦略企業StablecoinXを設立し、530億円相当のENAトークンを購入する計画だ。ナスダック上場を計画している。
12:01
ビットコイン高値圏を推移、イーサリアムはETFへの資金流入が急拡大
ビットコイン(BTC)が最高値付近で高止まりする中、イーサリアム(ETH)現物ETFへの資金流入が先週だけで2180億円を記録し、運用資産残高は2.3兆円を突破。ETH価格は月初来50%超の大幅上昇。企業による戦略的保有拡大や11月のFusakaアップグレード、SEC委員長の規制明確化発言も追い風に。
10:57
米ストラテジーとトランプ・メディア、財務戦略強化でビットコイン買い増し
米ストラテジー社が仮想通貨ビットコイン約1,090億円相当を追加購入し、保有総量60.7万BTCに。トランプ・メディアも、約2,950億円相当のビットコイン関連資産保有を発表している。
10:44
NFT市場の時価総額が60億ドル超え 取引増加で25年2月以来の水準に
NFTの時価総額が一時68億ドルを超え、今月に入って増加基調にある。有識者の分析によると、イーサリアム等の仮想通貨の強気相場などが背景にあるようだ。
08:40
40万ETH保有計画のThe Ether Machine、ナスダックのSPAC上場目指す
仮想通貨イーサリアムに特化した事業を計画するThe Ether Machineという新しい企業が自社の誕生を発表。SPACとの合併によってナスダックに上場する計画である。
07/21 月曜日
14:00
IMF、エルサルバドルのビットコイン購入停止を指摘 政府は継続主張
国際通貨基金がエルサルバドルによる仮想通貨ビットコイン購入が停止していると報告した。同国政府の継続購入発表と食い違い、実際の保有状況に疑問符が浮上している。
13:41
英国政府、押収仮想通貨の売却に向け準備か 資金調達の可能性も
英国政府が押収した仮想通貨の売却を検討している。押収したビットコインなどは合計で1兆円規模と推定される。財政難の中、新たな資金調達手段となる可能性が指摘されている。
07/20 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、投資会社創設者によるETH1万ドル到達予測やXRPの最高値更新など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1800万円目前で揉み合い、米規制緩和進展が下値支え|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1800万円を窺う展開。史上最高値更新後の高値揉み合いが続く中、米下院でのジーニアス法案可決など規制緩和の進展が相場を支援。トランプ政権の仮想通貨政策レポート公表を22日に控え、戦略的ビットコイン備蓄の具体策にも注目。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ大統領による米初の仮想通貨包括規制法署名に高い関心
今週は、ビットコインの価格予想、古参ビットコイン大口保有者の動向、トランプ大統領による米初の仮想通貨包括規制法への署名に関する記事が最も関心を集めた。
07/19 土曜日
13:50
トランプ一族関連のWLFI、4.5億円分のイーサリアムを追加購入 総額370億円超に
ワールド・リバティ・フィナンシャルが861ETHを新規購入し、総保有量は70,143ETHに到達。仮想通貨法案可決が追い風に。
13:20
ジャック・ドーシーのブロック社、S&P500指数に追加へ
ジャック・ドーシー率いるブロック社がS&P 500指数に追加される。株価は時間外取引で10%以上上昇した。同社は米国製の新ビットコインマイニングチップを年内発売予定だ。
11:30
ピーター・ティール支援の仮想通貨取引所ブリッシュがIPO申請=CNBC
元NYSE社長トム・ファーレイ率いるブリッシュが証券取引委員会にIPOを申請。コインデスク買収実績を持つ同社の上場計画と業界動向を報告。
11:02
著名アナリストが分析、「ビットコインからイーサリアムへ資金移動、アルトシーズンの兆し」
ウィリー・ウー氏らがアルトシーズン開始を予測。仮想通貨ビットコインからイーサリアムへの資金ローテーションが本格化し、アルトコイン市場の上昇環境が形成。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧