- Omise社がICOを通して戦略的な投資を行う
- OmiseGOが約25億円もの資金調達に取った手段は、意外とも言える手法でした。
- Omise Goのプロジェクト拡大が進んでいる
- MUFGとの今後の関係・オンライン決済事業Paysbuy買収など、今後の動向に注目です。
今年タイのOmise社は次世代の分散化決済ネットワークを開発するために2500万ドル(25億円弱)のICOを行いましたが、アユタヤ銀行から非公開出資を受けました。
Omise社はOmise Go(以下OMG)のプロジェクトのためにICOを行い、約20億円をVC(ベンチャーキャピタル)から資金調達するというこの上なく戦略的な手段をとりました。取引自体はそこまで大きなものではありませんが(アユタヤ銀行の新たな資金が約30億円に対してOmise社は時価総額1000億円を超える自社トークンというデジタル資金があります)、アユタヤ銀行は世界の50カ国にまたがり約2兆円の価値をもつ三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の傘下にあるため、この投資は大きな意味を持つ一手となりました。
日本最大の銀行であるMUFGがOMGと結びついていることはとても興味深いことです。MUFGはブロックチェーンの利用及び自社のデジタルトークンの開発を含むいくつかの暗号技術試験を行ってきました。さらにMUFGはフォーチュン500という全米上位500の会社によって設立されたイーサリアム企業連合(以下EEA)に属しています。
Omiseへの投資は二つの側面がいくつか協力しているようです。それは東南アジア及び日本にとってのStripe社のような決済を可能にするものことを目指すOmiseの根幹であり、未来的に決済ネットワークが始動すればOMGもそこに含まれる可能性があります。最初の商品は年末までに公開される予定ですが、小売業者、銀行や他の企業を対象としたさらに発展した利用方法は来年にならなければ利用できません。
Omise社の長谷川潤社長は以下のように述べています。
OMGプラットホームを作り上げるために新しいパートナー達と共に資金を投機することができてとても嬉しく思っています。これによってオープン決済と他の商品と一定の比率で互いに交換できるような未来を促進させられると思っています。さらに、我々の活動をアジア太平洋地域の他の国まで拡大させることができるようになります。
Omise社はICOの他に、Omiseは、タイをベースにしている事業者であるDTACからオンライン決済事業Paysbuyを買収した後、M&Aにも積極的に取り組んでいます。その新たなユニットがOmise本社を支持し、OMGを大きくすると考えています。
Following its $25M ICO, Omise lands strategic investment from Thai bank Krungsri
Sep 29, 2017 by Jon Russell
参考記事はこちらから
CoinPostの考察
OmiseGoのプロジェクトは東南アジアには銀行口座を持たない人々がたくさん存在し、その彼らでもOmiseGoのプラットフォームを利用することでやりとりできるサービスの提供を目指しています。
マクドナルドと提携を発表しオンライン決済ができるようになるなど、プロジェクトは続々と進められています。タイ国内でビジネスの幅を広げ、東南アジアでOmiseGoの存在は大きくなっています。最近ではエアドロップという無料配布をしたことでも記憶にあるかと思います。これから普及していくプロジェクトであり、その成長が楽しみです。