
実現なるか
ブルームバーグの報道によると、米上院のジョン・チューン院内総務は10日、仮想通貨業界とトランプ大統領が支持するステーブルコイン規制法案の重要な手続き投票を水曜日(米時間11日)に実施すると発表した。投票には60人の上院議員の支持が必要で、先月の修正により民主党のアンジェラ・アルソブルックス議員やマーク・ワーナー議員ら仮想通貨支持派の支持を獲得している。
法案はドル連動型の決済用仮想通貨に対する規制枠組みを設定し、ステーブルコインは連邦債務などの短期投資で1対1の準備金による裏付けが必要となる。連邦または州規制当局による監督下で運営され、”進歩派”民主党からは金融システムへのリスクや犯罪利用への懸念が示されている。
上院側近によると法案交渉は継続中で、議員による修正案提出の可能性も残されている。しかしチューン院内総務の討論終結動議により、小売業界が求めるビザやマスターカードへの競争促進条項は含まれない見通しだ。
米上院は5月にGENIUS法案の討論終結を66対32で可決済みで、業界では現政権下での法案可決がなければ2029年まで強力な仮想通貨法制実現は困難との懸念がある。専門家は同法案を実質的な「ドル優勢法案」とし、脱ドル化進行下での米国通貨優位性維持の重要性を指摘している。
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