はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン1680万円台で軟調推移、ジャクソンホール警戒|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は軟調な推移が続き、22日正午時点で、1680万円周辺で推移している。

週明けの暗号資産(仮想通貨)市場では、イーサ(ETH)を中心にアルトコインの売りが加速するなか、ジャクソンホール会議(JH)への警戒感も台頭し、BTCは1730万円周辺から1700万円まで下落。

ドル建てで11.5万ドルとなる同水準で一時は下げ止まったが、パウエルFRB議長が利下げに慎重姿勢を示すとの警戒感から米ハイテク株が売られ、BTCも連れて下落し、19日には1675万円周辺まで水準を下げた。

20日にはシカゴマーカンタイル取引所(CME)のETH先物が窓埋めを達成したことで、アルト売りが一服し、BTCも1675万円周辺で下げ止まった。

この日も米ハイテクの売りが続き、BTCは一時1657万円まで下落する場面もあったが、FRBのクック理事に不動産契約を巡る不正疑惑が浮上したことを背景に、ドナルド・トランプ米大統領(DT)が同氏の即時辞任を要求したこともあり、FRB人事のハト派傾斜期待から買い戻しが入った。

一方、21日朝方に公表された7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で利下げのヒントが掴めなかったことで、米金利が徐々に上昇するなか、BTCの戻り上値は限定され、22日にはジリ安に転じた。

この日の米国市場でもジャクソンホールへの警戒感は続き、BTCは1675万円をわずかに割り込んだが、22日の東京時間には若干の買い戻しが入っている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

先週まで90%以上の確率でFRBによる9月の利下げを織り込んでいたFF金利先物市場だが、22日時点でその確率は74%まで低下し、金融市場はパウエルFRB議長が慎重姿勢を崩さないリスクを織り込みにいった。

先週も指摘の通り、9月のFOMCでの方針について明確なシグナルは出せないと考えると、ジャクソンホールでのメッセージは2パターンあるだろう。

一つ目は、従来の通り、関税の影響を見極めるために政策金利を据え置くことを改めて強調するパターン。二つ目は、労働市場の現状を鑑みて、政策調整の余地が出てきたことを市場に発信するパターンだ。

FOMC議事要旨では、殆どの会合参加者が物価上振れリスクが労働市場の下振れリスクよりも重大と捉えていることが明らかとなったが、7月の雇用統計を受けて労働市場のリスクを意識せざるを得ない状況になってきたとみており、当方では二つ目のパターンが有力とみている。

もちろん、これは利下げを確約する訳ではないが、7月FOMCでは選択肢としてなかった「予防的利下げ」が今では議長の手札の内にあるというメッセージを市場に送ることとなる。ただ、今週に入って警戒感が強まっているだけに、利下げの可能性が垣間見えれば、BTC相場には追い風だろう。

逆に、一つ目のパターンだった場合、FF金利先物市場が予想する9月の利下げ確率は一層低下すると指摘され、BTC相場には重石となるだろう。

よって、ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演が目先のBTC相場の方向感を定める重要な材料とみている。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

関連:ビットバンクプラス公式サイト

過去のレポート一覧

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/24 日曜日
15:10
VISA・日銀・Ant、国際決済の3大課題をデジタル通貨で解決へ|WebX Fintech EXPO powered by SBI Group
WebX Fintech EXPO 2025で、VISA、日本銀行、Ant Internationalが国際決済の課題を議論。高い手数料、長い決済時間、透明性の欠如という3大課題に対し、CBDCやステーブルコインなどデジタル通貨による解決策を提示した。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、BTCの次の上昇タイミングやETHのパフォーマンス向上要因など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
13:11
Sortes、配当率90%で完全透明な分散型宝くじが変える社会貢献の新しい形
Sortesは世界初の完全オンチェーン宝くじプロトコル。約90%の高配当率、10%の自動慈善寄付、透明性の高い運営を実現。BTCベースの賞金プールと負けても報酬が得られる独自の仕組みで新しい社会福祉を提供。
11:30
ビットコイン1680万円台で軟調推移、ジャクソンホール警戒|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリスト長谷川氏による今週のビットコイン分析。BTC/JPYは1680万円台で軟調推移、アルトコイン売りとジャクソンホール会議への警戒感が影響。パウエルFRB議長の講演が今後の相場方向を決める重要材料として注目。オンチェーンデータと詳細チャート分析も掲載。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|国民民主党代表のステーブルコイン支援表明に高い関心
今週は、国民民主党の玉木代表によるステーブルコイン支援表明、米SECと米FRBのトップによる仮想通貨規制方針転換宣言、ビットコインの次の上昇タイミングに関するニュースが最も関心を集めた。
08/23 土曜日
22:13
UPCX、ペイクル、NTT Digitalが分散型決済システムの社会実装で基本合意
UPCX、ペイクル、NTT Digitalの3社が、UPCXブロックチェーンを基盤とした次世代分散型決済システムの共同研究・技術開発で基本合意書を締結。金融機関向けインフラ構築と日本市場での実装を推進。
19:30
石破内閣総理大臣「ご挨拶」|WebX2025
石破内閣総理大臣の国際Web3カンファレンス「WebX 2025」登壇が決定。8月25-26日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。来場者2万人、参加企業3000社以上の規模でWeb3業界の最新動向を発信。
18:00
ソラナエコシステムを解説|ウォレット設定から.solドメインの取得まで
SolanaはWeb3分野で急成長する効率的かつユーザーフレンドリーなブロックチェーン SolanaはWeb3分野で最も効率的かつユーザーフレンドリーなブロックチェーンの一つと…
17:30
武藤 経済産業大臣「ご挨拶」|WebX2025
武藤 経済産業大臣の国際Web3カンファレンス「WebX 2025」登壇が決定。8月25-26日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。来場者2万人、参加企業3000社以上の規模でWeb3業界の最新動向を発信。
13:55
時価総額3位のステーブルコインUSDe、担保資産にBNBを初承認
ステーブルコイン発行エテナ(Ethena)のリスク委員会がBNBをUSDe永続先物担保の初の新規資産として承認。10億ドル以上のOI等の基準を設定した適格資産フレームワークを正式導入。
11:45
仮想通貨スイ発ゲーム機「SuiPlay0x1」にトランプ関税が直撃
仮想通貨スイ発のポータブルゲーム機「SuiPlay0x1」に高額関税が課せられる事例が報告されている。米トランプ政権による関税引き上げの影響を受けている形だ。
10:50
香港上場のチャイナルネッサンス、1億ドルのBNB専用配分投資を発表
香港上場のチャイナルネッサンスがYZi Labsとの戦略提携でBNB資産に約1億ドル投資。香港初のBNB専用デジタル資産配分を目指し規制取引所上場も推進。
10:30
ビットワイズ7社、XRP現物ETFの修正書を一斉提出 SECとの協議に進展か
ビットワイズなど7社が仮想通貨XRP現物ETFの申請で修正書を提出した。米証券取引委員会との協議進展を示唆しており、年内の承認に向けて期待が高まっている。
09:35
トランプ関連WLFI、9月1日にイーサリアムで取引開始へ
トランプ一族関連のワールドリバティファイナンシャルのWLFIトークンが米時間9月1日午前8時から取引可能に。早期支援者の20%がアンロック対象、残り80%はコミュニティ投票で決定。
08:10
EU、デジタルユーロ開発加速でイーサリアムやソラナの利用を検討
欧州中央銀行が米国ステーブルコイン法成立を受けデジタルユーロ開発を加速。イーサリアムやソラナなど公開ブロックチェーンの活用を検討し、ユーロの競争力維持を目指す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧