
強気路線復帰か?
先週末にビットコイン大口投資家(クジラ)が2万4,000 BTC(約4,000億円相当)を売却し、BTCの価格が数分で約4,000ドル下落した。この売却を行った投資家のウォレットは5年以上放置されていたが、取引プラットフォームハイパーユナイトに送られ完全に清算された。
オンチェーン分析企業タイムチェーン・インデックスの創設者サニ氏によると、クジラは日曜日に1万2,000枚をハイパーユナイトに送金。売却後もこの投資家は15万2,874 BTCを保有する大口ホルダーのままとなっている。
ビットコイン(BTC)は23日から下落が続き、26日に一時11万ドルを下回ったが、その後111,693ドルまで回復。リサーチプラットフォームのビットコイン・ベクターの分析では現在のサポートラインが10万9,100ドル、レジスタンスが12万1,600ドルに設定されている。
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著名なビットコイン分析家ウィリー・ウー氏(ビットコイン・ベクターの関係者)は、2011年にピークを迎えた大口投資家が供給(売り)の中心となっていると指摘。同氏は「彼らは10ドル以下でBTCを購入しており、彼らが売却する1BTCあたり11万ドル以上の吸収のための新規資金が必要」と説明した。
一方で、26日のビットコイン・ベクターの分析によると、ビットコイン構造転換指標は再び強気に転じ構造変化の強いシグナルを示している。チャート分析では構造転換が強気(ブリッシュ)を示す一方、価格モメンタムは短期的にネガティブな状況が続いている。

また、同日のアルトコイン・ベクターの分析では、イーサリアム(ETH)は弱気圧力から反転し現在5,000ドルを目標としている。5,000ドルは単なる抵抗線ではなく「イーサのブレイクアウト・ウォール」として機能し、突破すれば次の上昇局面が解放されるが利確ゾーンも形成するという。

同分析によると、サイクル定義上はアルトシーズンにあり、BTCがサポートラインにあるにもかかわらずアルト全体のインパルスは発生していないという異常事態が続いている。資本ローテーション(循環物色)はETHと一部のアルトコインのみに集中しており、BTCが回復すればアルトのインパルスが拡大し相対的強さがサイクル全体のモメンタムに転換する可能性が高いと予測している。
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