
マスク氏は否定
CNBCは19日、イーロン・マスク氏のAI企業「xAI」が企業価値2,000億ドルで投資家から100億ドルを調達中だと関係者情報として報じた。同メディアのデビッド・フェイバー氏が直接の情報源を持つ関係者から得た情報だとしている。
報道によると、今回の資金調達は数週間前に約1,500億ドルの評価額で実施した100億ドルの債務・株式調達に続くものとなる。昨年12月にもxAIはAI開発資金として60億ドルを調達していた。
しかし、マスク氏は同日のX投稿でCNBCの報道を「フェイクニュース」と呼び、「xAIは現在資金調達を行っていない」と否定した。
現在、基盤AIモデル開発企業の評価額は急騰しており、アンスロピックが1,830億ドル、オープンAIが5,000億ドルで評価されている。
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xAIは3月にマスク氏が関わっているソーシャルメディア企業「X」との統合を発表し、xAIを800億ドル、X社を330億ドルで評価した全株式交換を実施した。当時のX社の評価は450億ドルから120億ドルの負債を差し引いた金額となっている。
また、5月のCNBC取材報道によると、マスク氏はAIチップ100万個の購入計画を示しており、xAIは既にテネシー州メンフィスのコロッサス施設に20万個のGPUを設置済みだ。同氏はAI開発の制約要因としてチップ不足を挙げ、エヌビディアやAMDからの継続購入を表明した。
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