
決済・運用の一体型サービス開発へ
東証グロース市場に上場するイオレは29日、暗号資産金融事業の強化に向け、シンガポールのSLASH VISION(スラッシュビジョン)と資本業務提携を締結したと発表した。
SLASH VISIONは、セルフカストディ型ウォレットと連携した暗号資産対応クレジットカード「Slash Card」を展開。同社は、日本国内の規制要件にも準拠している点を強調している。
イオレは2025年8月に公表した中期経営計画で暗号資産トレジャリーやレンディング(市場から暗号資産を金利付きで調達するデッドファイナンス)の推進を打ち出し、収益拡大を狙っている。
さらに、企業や個人に多様な利用・収益機会を提供する「Neo Crypto Bank」構想を掲げ、将来的には分散型金融(DeFi)とのシームレスな接続も視野に入れる。
こうした戦略との高い親和性を背景に、イオレはSLASH VISIONへの出資を伴う提携を決定(普通株式引受契約を締結)。資本関係を持つことで協業を一層強固にし、プロダクト開発や事業連携のスピード感を高める狙いだ。
両社は今後、レンディング接続設計:ウォレット預入資産をレンディング原資へ配分可能とする仕組みの共同開発、円とステーブルコインのオン/オフランプ整備などの取り組みを進め、暗号資産金融サービスの利便性と収益機会の拡大を目指す。
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