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メタプラネット、ビットコイン購入で新たな資金調達戦略を発表 プラットフォーム事業も強化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

永久型優先株を採用

株式会社メタプラネット(東証スタンダード:3350)は1日、次の成長戦略となる「PHASE II」を発表した。

同社はすでに「555ミリオン計画」として、2026年末までに10万BTC、2027年末までに21万BTCの保有を目指す方針を掲げている。今回のPHASE IIはこの目標を据え置きつつ、調達手段を多様化し、株式の希薄化リスクを抑えながら積極的な購入戦略を継続するものだ。

現在、同社のビットコイン保有数は30,823BTCに達し、第1段階目標(2025年度:3万BTC保有)を前倒しで達成。これまでに累計5,000億円超の資本調達を背景に急成長し、世界4位のBTC保有企業へ浮上している。

従来は新株発行で資金を確保してきたが、その分株式の希薄化が避けられなかった。PHASE IIでは、永久型優先株式を発行できる体制を整え、配当を支払う代わりに資金を調達する。調達した資金は、ビットコインの新規購入に充当される。

永久型優先株式とは

投資家に上限6%の配当を支払う代わりに長期資金を調達できる仕組み。普通株式と異なり希薄化を防げるのが企業側の利点である一方、償還期限がないため投資家は資金を容易に現金化できない。また、ビットコイン価格の変動によって配当原資や株式価値が左右されるリスクを伴う。

同社が優先株式を選んだ理由は、普通株式の希薄化を避けながら資金調達できる点にある。普通株式を新規発行すると、mNAV(1株当たりビットコイン保有量)が低下してしまうが、優先株式ならこれを維持できる。

さらに、優先株式で調達した資金でビットコインを購入すれば、ビットコイン価格の上昇による利益から配当を差し引いた分が、普通株主の利益となる。

出典:メタプラネット

なお、永久型優先株式の配当原資については、同社が展開するBTCインカム事業によるオプション収益が中心となる。同事業は直近の四半期でも急成長を遂げており、安定的な収益基盤を背景に配当支払いを下支えする狙いだ。

メタプラネットは同日、業績予想の大幅上方修正も発表しており、ビットコイン・インカム事業の通期見通しは売上高63億円(従来比+110%)、営業利益62億円(同+114%)へと大幅に引き上げられた。

関連:メタプラネット、通期予想を上方修正 ビットコイン・インカム事業好調

あわせて同社は、保有ドメイン「Bitcoin.jp」を軸にプラットフォーム事業も拡充する方針を示した。国内におけるビットコインの情報・教育・イベント・サービスを一元化し、日本のビットコイン拠点を目指す。

関連:ビットコインを保有する上場企業ランキング|日本・米国の注目企業を解説

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