
カストディは外部委託を検討
JPモルガンのグローバル・マーケッツ・デジタル資産部門責任者であるスコット・ルーカス氏は13日、CNBCのインタビューで、同行が顧客向けにビットコインやその他の暗号資産(仮想通貨)の取引サービスを提供することを改めて表明した。
ルーカス氏は、既存の金融インフラと新興のブロックチェーン技術を対立させるのではなく、両者を共存共栄させる戦略を強調した。
また暗号資産取引について、ルーカス氏は「ジェイミー(ダイモンCEO)は投資家向け説明会で、我々が暗号資産取引に関与することを明確にした。ただし、カストディ(保管)業務は現時点では検討対象外だ」と述べた。
同氏によると、JPモルガンは代わりに、成長するデジタル資産事業を支援するため、サードパーティのカストディアンとの連携を検討しているという。
JPモルガン暗号資産への取り組み
JPモルガンは近年、仮想通貨に対してより積極的な姿勢を示している。
同行のアナリストチームは今年8月に発表したレポートで、ビットコインの市場価格は金(ゴールド)と比較して「過度に安い」と指摘し、ビットコインの年末価格を16.5万ドルと予測した。
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7月には、米最大手取引所であるコインベースとの戦略的パートナーシップを発表し、顧客が銀行口座を直接コインベースに接続できるようにすると表明した。
さらに、6月にJPモルガンはコインベースのBaseブロックチェーンネットワーク上でJPMDと呼ばれる預金トークンのパイロットプロジェクトを開始すると発表した。これは商業銀行が公共ブロックチェーンネットワーク上に預金ベースの商品を展開する初のケースとなる。