
仏当局がマネロン検査
フランスの健全性監督・破綻処理機構(ACPR)は、バイナンスやコインハウスを含む数十の仮想通貨取引所に対してマネーロンダリング対策の検査を実施しているとブルームバーグが報道した。検査は昨年後半から開始されており、登録条件への準拠状況を確認する目的だ。
フランスには100社以上の仮想通貨サービス提供事業者が登録されている。当局は今後数カ月で欧州連合全域での営業許可を付与する事業者を決定するため、マネロン対策とテロ資金対策の実施状況を検証している。
世界最大の仮想通貨取引所を運営するバイナンスは昨年、ACPRからリスク管理体制の強化を求められた。コンプライアンス部門やリスク管理部門の人員増強、ITシステムのセキュリティ強化などが一般的な要求事項で、当局は通常、検査後に数カ月の対応期間を設けている。
ACPRが収集した情報は金融市場庁と共有される。検査結果への対応を怠れば制裁措置を受けるか、欧州全域でのサービス提供を可能にするMiCA認可の取得が困難になる可能性がある。フランスでは2026年6月末までにMiCA認可を取得する必要がある。
フィンテック企業デブロックや仮想通貨企業ゴーイン、ビットスタック、クレディ・アグリコル傘下のカセイスなど一部の事業者のみがAMFからMiCA認可を取得している。
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