- 仮想通貨市場
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●国内取引所の「月次取引高」が過去最高
●コインチェックのアナウンスに市場が過剰反応
●市況軟調の中、メジャーアルトが逆行高
●BTCの14日間変動率がBCHハードフォーク以来の低水準に
金融市場と仮想通貨
本日の国際金融市場の値動きは、以下の通り。
日付 | NYダウ | 日経平均株価 | ドル円 |
---|---|---|---|
1/21(月) | 24,706ドル(+336) | 20,719円(+53) | 109.66円(-0.1) |
1/22(火) | 休場 | 20,622円(-96) | 109.36円(-0.3) |
1/23(水) | 24,404ドル(-301) | 20,593円(-29) | 109.63円(+0.3) |
1/24(木) | 24,575ドル(+171) | 20,574円(-19) | 109.69円(+0.6) |
1/25(金) | 24,553ドル(-22) | 20,773円(+198) | 109.76円(+0.7) |
国内大手取引所bitFlyerの人事異動が発表された。
仮想通貨業界のパイオニアとして長らく業界を牽引してきた「加納 裕三」氏に代わり、銀行出身の「平子 惠生」氏が代表取締役に就任する。加納氏は、引き続き取締役として同社を支える方針で、「コーポレートガバナンスの構築をさらに徹底した上で、経営体制を一層強化することが目的」としている。
bitFlyerは昨年6月22日、経営管理体制が不十分だとして、金融庁から認可済みの取引所として初の行政処分を受け、新規受付を一時停止するなどしていたが、BTCFXトレーダーを中心に、依然として高い人気を誇っており、国内仮想通貨取引所の月次取引高(差金決済/先物取引を含む)は、BTC価格の低迷と反比例するようにして伸び続けていることがわかる。(下図参照)
背景としては、仮想通貨市場の下落相場が長引いていることで、ヘッジを兼ねたショートで利益を出すことのできる「BTCFXトレード」需要が急拡大。短期筋の資金が流れ込んでいる可能性が考えられる。
ただし、金融庁研究会での有識者討議を経て、自主規制団体は「最大レバレッジ4倍」のルール起用を新たに打ち出しており、一定期間の猶予の後、レバレッジ変更を余儀無くされる可能性も考えられる。そうなれば、bitFlyerの「最大レバレッジ15倍」を好む投機家が、BitMEXなどの海外取引所に一斉に移ってしまう可能性もあり、今後の影響は不透明だ。
なお、この半年間で、自主規制団体の認定やコインチェックに業登録が下りるなど、日本の仮想通貨市場の整備は着々と進んでおり、国内市場の状況は大きく変わってきたと言える。内部・管理体制を整え、新しいスタートを切ることでの、新生「bitFlyer」に期待したい。
テクニカル
引き続きレンジから出ていないが、多少の上昇を見せる度に売り叩かれるなど、上値の重い状況が続いている。
BTCの入出金を再開致しました。現在は通常通りご利用いただくことが可能です。この度はご迷惑をおかけ致しまして申し訳ございません。何卒、よろしくお願い申し上げます。 https://t.co/mDbHboJowm
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2019年1月25日
本日は、コインチェックで「ビットコインの入・出金停止」のアナウンスがあり、投資家に一時的な混乱をもたらした。万が一のハッキングを連想した投資家が売りを入れ、再開アナウンスに乗じて買い戻したため、短期足で約5000円幅ほど乱高下した。
市場が「過剰反応」したと言えるが、昨年の仮想通貨相場は、過剰反応が明暗を分けたケースも少なくなく、国内仮想通貨業界における市場整備が急速に進む一方で、個人投資家にトラウマを残していることを示唆している。
ライトコインはメジャーアルトが軟調の中、逆行高
仮想通貨市場の時価総額ランキング7位にある、仮想通貨ライトコイン(LTC)が、23日から継続した上昇を続けている。
LTCは24時間で+5%、前週比で+4%の上昇を見せている。
材料に乏しい相場にある中、上昇の一因として挙げられるのが、23日に公式発表されたライトコイン財団による、ロゴデザインのリブランディングである。
昨年末、UFCの注目マッチでスポンサーとなったなどで一時期話題となったライトコイン財団はコミュニティからの要望などを受け、ロゴデザインをリニューアル。「The Token Agency」がデザインを担当した。ファンダ要因としては決して強くはないが、注目を集めるきっかけとして買い仕掛けられている可能性も考えられる。
テクニカル分析では、底値切り上げの上昇チャネルとなっており、出来高も上昇傾向にある。
BTCのボラがBCHハードフォーク以来の低水準
また、仮想通貨投資企業Blockforce Capital社の調査によると、仮想通貨ビットコインにおける14日間変動率が、昨年11月中旬以来の低水準になっていることが判明した。
約4週間前の2019年初頭に「100」と設定された基準値と比較すると、25日現在は「40」まで下がっており、1ヶ月前の40%まで半減していることになる。
市場規模拡大に伴う、ボラの低下であれば歓迎すべきだが、現状の仮想通貨業界は、価格下落による市場参加者の減少が、出来高およびボラテリティの減少をもたらし、さらに価格が下がる「負のスパイラル」に陥っていると言える。
現在のビットコイン価格は、3500ドル(38.5万円)付近で低迷しており、米中の景気後退懸念や欧州政情不安など国際金融市場のリスクオフムードも相場の重しになっている。幾重にも重なる「抵抗帯」を上抜け、ボラが戻るためには、材料不足感が否めない。
JPモルガンがビットコイン分析を発表、CEOは前言撤回も厳しい予想
世界最大級の金融機関である「JPモルガン」が、仮想通貨ビットコインの分析を発表した。
「米ドルや金が資産クラスとして機能しなくなった「最悪」のケースに限った場合のみ、仮想通貨の価値は証明されるかもしれない」と消極的な分析内容で、以下のように言及した。
世界的な金融危機など非常事態に陥った場合でも、より流動性の高い取引やヘッジングができる投資資産は他にもある。
また同レポートでは、ビットコイン価格がいずれ1250ドル(約13.7万円)台まで下落するとも予想を展開している。
なお、同社CEOのJamie Dimon氏は、以前からビットコインに対して厳しい見解を示しており、株式市場における金融機関のレーティング同様、信頼性という面では疑問符が付くほか、ポジトークになっている可能性も否めない。
>しかし、以前「ビットコインは詐欺のようなもの」と称したDimon氏でも、仮想通貨の根本部分であるブロックチェーン技術は高く評価しており、証券取引への影響こ そ軽微であると予測するものの、オンラインデータベースの代替手段として期待している姿勢をCNBCに明らかにした。
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